ミオシン巨大繊維に沿って生じるアクチン滑り運動の揺らぎ解析

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ミオシン巨大繊維に沿って生じるアクチン滑り運動の揺らぎ解析

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Fluctuation analysis of actin in vitro sliding along native thick filaments from molluscan smooth muscles
責任表示:
太和田 勝久(九州大学・理学部・教授)
TAWADA Katsuhisa(九州大学・理学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1997-1998
概要(最新報告):
1. ムラサキイガイの平滑筋から数十マイクロメーターの長いミオシン天然繊維を調整して、その繊維に沿って生じるアクチン繊維のin vitro滑り運動をビデオ録画した。各ミオシン繊維について、長時間録画し、それに沿って滑るいろいろな長さのアクチンの運動を録画した。合計5本のミオシン天然繊維について良い録画を得た。 2. 上記録画の画像処理および解析を行い、アクチン繊維の滑り距離の揺らぎを、一定時間の間に生じるアクチン繊維の滑り距離の分散から求まる有効拡散係数(動的拡散係数;Dm)として定量化した。そして、Dmのアクチン繊維長依存性を解析した。その結果、この場合、つまり、ミオシン頭部の向きが揃っている場合でも、以前に分子モーター頭部の配向がランダムである(キネシン、ダイニンを用いた微小管のin vitro滑り運動の)場合に得た結論と同じく「Dmは、アクチン繊維長に依存せず、一定である」という結論を得た。 3. 上記の結論は、「一本のアクチン繊維の滑り運動を起こしている複数個の分子モータの作用が互いに独立でランダムである」という中心極限定理の前提が、分子モータによる一方向性の滑り運動発生機構で破れていることを示唆している。 4. 上記の結論を計算機実験で確かめた。具体的には、Huxley1957モデルのバネミオシンを多数個直線上に並べておき、その上でミオシンによってアクチン繊維に滑り運動を起こさせた。この場合、各ミオシン分子は独立にランダムにアクチンに作用すると仮定した。この計算機実験で得たアクチン繊維のDmは、アクチン繊維長に反比例する。この反比例依存性は、繊維状物体のブラウン運動において、その長軸方向の拡散係数が繊維長に反比例するのと同じで、複数個の素子が互いに独立にランダムに作用しているからである。 5. 一方向性の滑り運動発生機構では分子モータの作用に関して中心極限定理の前提が破れていることから、滑り運動発生機構では複数個の分子モータの間にある種の協同作用が働いていることが示唆される。現在、この協同作用の実体を明らかにするために、いろいろな仮説をたて、計算機実験を行っている。 続きを見る
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