麻酔中に発生する冠攣縮の成因と治療に関する研究

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麻酔中に発生する冠攣縮の成因と治療に関する研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Pathogenesis and treatment for anesthesia-related coronary arterial spasm
責任表示:
外 須美夫(北里大学・医学部・教授)
HOKA Sumio(北里大学・医学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1997-1999
概要(最新報告):
麻酔中に冠攣縮が発生した国内の症例報告を過去30年間にわたって調査した。その結果、115症例が集められた。年齢は36歳から87歳までに分布し、そのうち60歳代が最も多かった。男女比は97:18で圧倒的に男性に多かった。術前のリスクファクターとしては、高血圧、狭心症、喫煙、糖尿病が挙げられた。しかしリスクファクターも有しない患者が18%を占めた。術前心電図は2/3が正常であった。虚血性変化は15%に認められた。冠攣縮の発生時期は手術中がもっとも多く約80%を占めた。手術部位は上腹部が多く下腹部、胸部がそれに続いた。麻酔法は硬膜外麻酔だけによるものは3%にすぎず、硬膜外麻酔と吸入麻酔を併用した場合が30%を占めた。麻酔中に発生する冠攣縮の成因としては、浅麻酔、昇圧薬投与、迷走神経刺激、昇圧薬以外の薬剤の使用、硬膜外麻酔、血圧低下、過換気と続いた。治療は亜硝酸薬などの薬物が用いられているが、除細動や心マッサージが必要になった症例が約20%あった。術後の冠動脈造影で有意な狭窄を60%に認めた。これらの結果から、麻酔中に発生する冠攣縮は、年齢として60歳代、性別は男性、麻酔法は硬膜外麻酔と吸入麻酔の併用で、とくに腹部、胸部の手術、そして高血圧、狭心症、喫煙、糖尿病を有する患者に生じやすいことが示唆された。このような患者で、浅麻酔、昇圧薬投与、迷走神経刺激、血圧低下、過換気状態をつくると冠攣縮が発生しやすい。麻酔薬による冠攣縮発生の違いは認められなかった。 ミニブタ左冠動脈攣縮モデルに対して胸部硬膜外麻酔を施行し心臓交感神経活動を遮断した後に、ヒスタミンおよびセロトニンによる冠攣縮の冠動脈短縮率、発生頻度を検討した。胸部硬膜外麻酔による冠攣縮発生頻度の上昇は認めらず、交感神経遮断による冠攣縮発生閾値の低下は証明できなかった.動物実験モデルの冠攣縮では自律神経の関与は少ないと考えられた。 続きを見る
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