染色体の複製開始の頻度と同時性の制御装置

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染色体の複製開始の頻度と同時性の制御装置

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
片山 勉(九州大学・薬学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1997
概要(最新報告):
【序論】大腸菌では、DnaAタンパク質が染色体複製起点(oriC)に結合し複製開始が開始する。我々は、染色体複製の開始反応を制御する分子機構(ON-OFFスイッチ)を解明するため、DnaAの機能制御機構を解析してきた。細胞内ではDnaAタンパク質活性は、負の活性制御を受けており、この制御に欠損をもつdnaA遺伝子の変異株は染色体の複製開始が過剰に起こる。この負の制御(DnaAタンパク質の不活性化)は、我々がIdaAと名付けた分子量約150kDaのタンパク質に担われている(1,2)。我々は最近、このIdaAタンパク質が2種(以上)のタンパク質の複合体であることを明らかにし、その1種を精製して同定することに成功した。更に、DnaAタンパク質不活性化に関する分子反応全体をつぶさに描き出すため、精製タンパク質からなるoriCプラスミド複製系を用いてIdaAの機能解析を行った。 【結果と考察】同定したIdaAサブユニットは、DNAポリメラーゼIIIホロ酵素(Pol III)のβサブユニットであった。βサブユニットを欠くPol III(Pol III^*)はIdaA活性を促進した。更に、この反応は、DNA複製反応との共役により有意に促進される。この促進には、Pol IIIによるDNA鎖の合成開始反応が重要であった。以上のことは、DnaAの不活性化にPol IIIが関与していることを示し、特に複製開始後、用済みのDnaAは速やかに不活性化されることを明らかにした。加えて、我々は、IdaAは、DnaAタンパク質に結合したATPに作用し、複製開始能を持つATP結合型DnaAから開始不能のADP結合型への転換反応に必須であることを証明した。これらの結果は、開始因子(DnaA)と複製タンパク(Pol III)が、複製反応の機序に従って活性調節を行っていることを意味し、複製周期の制御のため重要な機能を果たしていることを示す。 続きを見る
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