新しいヒトABCファミリーcMOAT遺伝子は抗がん剤感受性を制御するか?

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新しいヒトABCファミリーcMOAT遺伝子は抗がん剤感受性を制御するか?

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
和田 守正(九州大学・医学部・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1997
概要(最新報告):
固形がんの化学療法におけるシスプラチンの貢献度は非常に大きいが、薬剤感受性の低下した腫瘍の出現が治療の足枷となっている。我々がシスプラチン耐性細胞株より単離したヒトcMOAT遺伝子について、抗がん剤の排出ポンプとして薬剤耐性に関与している可能性を検討して以下の成果を得た。 1.頭頚部、前立腺、卵巣の各腫瘍由来のシスプラチン耐性細胞株で、我々が同定したヒトcMOAT遺伝子の転写が亢進していること、また、卵巣腫瘍由来のシスプラチン耐性細胞株では、蛋白レベルでも発現亢進していることを示した。 2.シスプラチンやその他の抗がん剤耐性へのヒトcMOATの具体的関与を明らかにするために、cMOATを高発現しているHepG2細胞にcMOATのアンチセンス発現構築体をトランスフェクトし、コロニーフォーメーションアッセイ法により感受性変化を検討した結果、シスプラチン、CPT-11、ビンクリスチン等に対する感受性の増加を観察した。さらに、トランスフェクタントにおいて、ビンクリスチンとシスプラチンの蓄積が増加していることを観察した。 3.クロスハイブリダイゼーション法によりcMOATに近縁の遺伝子を単離した。 4.肝臓でビリルビンの排泄障害を持つ疾患であるDubin-Johnson症候群の患者4名で、cMOAT遺伝子の変異を同定した。いずれもN端側ATP結合領域の周辺に同定され、ファミリー間で良く保存されているこの領域が機能にも重要であることが確認された。 今後、アンチセンスによる近縁の他の遺伝子発現を抑制している可能性を除くための、センスの構築体を用いたトランスフェクション実験、cMOATに近縁の遺伝子の耐性への関与の検討、およびDubin-Johnson症候群で同定された変異について、トランスフェクション実験による基質特異性の変化の解析が必須と考えられた。 続きを見る
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類似資料:

6.
異物、薬剤排出に関する病患病態の分子基盤 by 桑野 信彦; KUWANO Michihiko