抗がん剤による骨髄抑制の予測法の確立

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抗がん剤による骨髄抑制の予測法の確立

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
仁保 喜之(九州大学・医学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1997
概要(最新報告):
抗がん剤による骨髄抑制は造血幹細胞の障害に起因するため、抗がん剤感受性を試験管内で判定するためには、造血幹細胞の増殖能を保持する培養系に抗がん剤を暴露し、その前後で造血コロニー形成の変化を観察する方法が最適と思われる。 そこで、抗がん剤感受性試験に適した培養系の基礎的検討として、造血幹細胞を含有するCD34陽性細胞の性状を検討した。CD34陽性細胞には系統特異的な形質を有する細胞集団が混在しており、系統特異的な造血刺激性サイトカイン(Epo、G-CSF、TPO)の作用で細胞増殖と同時に分化成熟が刺激され、機能的Fas抗原の発現によりアポトーシスが誘導された。さらに、造血抑制性サイトカイン(TNF-α、IFN-γ)もCD34陽性細胞のアポトーシスを誘導することが判明した。 実際の抗がん剤感受性試験では、迅速かつ簡便性が必要であるため骨髄単核細胞を標的とした培養系が望まれる。骨髄単核細胞を液体培養すると上清中に高濃度のG-CSFを産生した。造血幹細胞の分化成熟によるアポトーシスを防止するためには、この内因性G-CSFの作用を阻害する必要がある。そこで、G-CSF受容体の細胞外領域とIgG Fc領域のキメラ蛋白を用いて、可溶性G-CSF受容体がG-CSFの活性を完全に阻害することを証明した。また、骨髄単核細胞からの造血抑制性サイトカインの産生を、IL-10が完全に阻害することも明らかにした。 以上の実験結果を活用し、造血幹細胞の増殖能を保持する骨髄単核細胞の培養系を抗がん剤感受性試験へ応用する試みを行っている。先行試験では、造血コロニー形成を50%抑制するEtoposideの濃度は症例間で差異があり(1-10μg/ml)、この濃度と実際にEtoposideを患者に投与した際の骨髄抑制との相関を検討中である。 続きを見る
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