電析磁性金属人工格子の構造と機能性

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電析磁性金属人工格子の構造と機能性

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
常光 幸美(九州大学・工学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1997-1998
概要(最新報告):
「金属人工格子」は,異種の金属を原子層単位で制御して交互に積層した人工的多層膜であり,平衡状態では存在し得ない新物質である。通常分子線エピタキシー・スパッタリング等の物理気相成長法により作製され,新機能材料の創製・新物質探索を目指して研究開発が世界的にも急速に進展している。特に,磁性体分野においては垂直磁気異方性や巨大磁気抵抗効果等応用に結び付く新しい現象が見いだされ,最近の大きな話題になっている本研究は,常温常圧で行える液相からの金属相形成法である「電析」による原子層単位の構造制御の実現,特に磁性金属人工格子の作製を目指すものであり,その垂直磁気異方性や巨大磁気抵抗効果の発現機構と構造に関する原子層単位の解析と制御を目的としている。反射電子顕微鏡観察による解析を基に,電析Co,Pt,Cu/Pt(111)超薄膜・2層膜の結晶成長機構に関して検討し,積層構造制御の基礎データを得た。電位制御条件下(室温)においてにCo/Pt,Co/Cu多層膜を作製し,断面透過電子顕微鏡観察,X線回折,エネルギー分散型X線分析ならびにオージェ・光電子分光法により組成変調・積層周期構造を評価した。人工周期構造がほぼ全体に均一に存在した数nm程度の組成変調構造が作製され,その構造は結晶成長機構を支配する電析電位に依存した。また,その磁化は面内磁気異方性を示すものの磁気特性は積層周期・界面構造に依存し,Co/Cu fcc(111)テクスチュア多層ナノ構造においては巨大磁気抵抗効果ならびに反強磁性層間結合の振動性,更に,Co-cuナノグラニュラー合金薄膜においては室温で20%にも達する巨大磁気抵抗値が観測された。人工格子の高品質化を目指し検討すべきまだ多くの課題が残されているのが現状である。しかし,電析条件を厳密に制御することにより従来の気相成長法に劣らない,あるいはむしろ電析による独自の新しいタイプの構造制御を磁性体に与え得るものであると考えられる。 続きを見る
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