高圧MANES測定による圧力誘起4f電子転移の定量解析

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高圧MANES測定による圧力誘起4f電子転移の定量解析

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
板倉 賢(九州大学・大学院総合理工学研究科・講師)
本文言語:
日本語
研究期間:
1997-1998
概要(最新報告):
新たに設計・製作した非対称ペア型ダイヤモンドアンビルセルを用いて、高圧下でのCeL_<III>収端近傍構造(XANES)スペクトルを測定する技法の開発に取り組み、圧力誘起4f電子転移(Ce価数の圧力依存性)の定量的評価法を確立した。この新技法を用いて、電気抵抗に異常な圧力効果を見出したβ-Ce_3Al合金相における高圧XANESスペクトルを実測し、高圧下で異常物性(高密度近藤効果)が発現する際の4f電子状態について考察した。得られた結果を以下に示す。 1. 極薄ダイヤモンド(0.8mm)を片側に用いた非対称ペア型アンビルとし、この薄型アンビルを貫いて試料に放射光を入射した際に放出される蛍光X線を特殊形状のべリリウムガスケットを通して半導体検出器で検出することで、Ce^<3+>(4f^l)とCe^<4+>(4f^0)に対応する2つの吸収ピークを明瞭に分離したS/N比の高い高圧XANESスペクトルが実測できた。 2. β-Ce_3Al合金相では室温での比抵抗値が圧力と共に大きくなり、5GPaでは室温の値の約1.2倍に増大する。また電気抵抗は、常圧下では温度低下と共に直線的に減少するが、僅かに加圧(2.3GPa)するだけでCepd_3相の常圧での値やCePd相の約4GPaでの値に匹敵するほど顕著な高密度近藤効果が現れる。 3. 種々の高圧下におけるCeL_<III>-XANESスペクトルを測定した結果、いずれの圧力下においてもCe^<3+>(4f^1)に対応する鋭い吸収ピークしか観察されず、少なくとも8GPaまではβ-Ce_3Al合金相中でのCeは3.0価を保つ。 以上の結果は、β-Ce_3Al合金相では高Ce組成で且つ3.0価を保った極めて高密度なスピン状態において高密度近藤効果が発現する可能性を示唆しており、これまで提案されている高密度近藤効果の発現機構では説明できない極めて興味深い現象が見出された。 続きを見る
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