シアン架橋展開による金属集合系錯体の合理的合成と秩序磁性の発現

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シアン架橋展開による金属集合系錯体の合理的合成と秩序磁性の発現

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
大場 正昭(九州大学・理学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1997-1998
概要(最新報告):
本年度は磁気的性質の向上を目指して、集積構造内の金属イオンの組み合わせをFe^<III>-Ni^<II>からM^<III>-Mn^<II>及びM^<III>-Co^<II>(M^<III>=Fe,Mh,Cr,Co)に代えて、同様にシアン橋架け金属集積型錯体の合成を検討した。新たに以下の3系統の集積体が得られたので、構造と磁性を評価した。 1. 3次元MnCr集積型錯体[Mn(en)]_3[Cr(CN)_6]_2・4H_2OMnCl_2・4H_2Oとethyenediamineの混合溶液にK_4[Cr(CN)_6]を加えて静置すると、[Mn(en)]_3[Cr(CN)_6]_2・4H_2Oが淡緑色結晶として得られた。X線結晶構造解析結果は、[Cr(CN)_6]_4の6つのシアノ基は全て[Mn(en)]^<2+>の4つの空きサイトに配位して、不完全キュバン構造を基本骨格とする3次元ネットワークを形成している事を示した。これはPrussian Blue類縁体の構造に相当しており、重要な構造的知見である。磁性面では、Mn(II)とCr(III)間の反強磁性的相互作用を基としたフェリ磁性的挙動を確認した。詳細な磁気測定より、この化合物の磁気相転移温度を69Kと決定した。この温度は、構造決定された分子磁性体の中で最高値である。 2. 2次元MnM集積型錯体[Mn(enH)(H_2O)][M(CN)_6]・H_2O(M^<III>=co,Mn)1と同様の合成法から、[Mn(enH)(H_2O)][M(CN)_6]・H_2O(M^<III>=Co,Mn)が得られた。この化合物では、enがプロトン化して単座の陽イオン性配位子となっていた。X線結晶構造解析より、[M(CN)_6]^<4->の面内の4つのシアノ基が[Mn(enH)(H_2O)]^<2+>の面内の4つの空きサイトに配位して、2次元網目構造を形成していることを確認した。またM^<III>=Mnの化合物では、Mn^<II>-Mn^<III>間の反強磁性的相互作用に基づくフェリ磁性(T_C=22K)の発現が確認された。 3. 1次元Co^<II>Co^<III>積型錯体[Co(cn)_2]_3[Co(CN)_6]_3・4H_2OCoCl_2・6H_2Oとenの混合溶液にK_4[Co(CN)_6]を加えて静置すると、上記錯体が橙色結晶として得られた。構造は、以前に報告した[Ni(en)_2]_3[Co(CN)_6]_3・2H_2Oと同じ1次元縄梯子型ネットワークを形成しており、磁気的には反磁性のCo^<III>を含むため、常磁性であった。Co^<II>Fe^<III>とCo^<II>Cr^<III>集積体は結晶として単離できなかった。 続きを見る
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