西日本弥生時代墓地の社会考古学的研究

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西日本弥生時代墓地の社会考古学的研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
溝口 孝司(九州大学・大学院比較社会文化研究科・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1997-1998
概要(最新報告):
本研究の課題は、西日本弥生時代墓地遺跡を葬送儀礼を中心とするさまざまな社会的行為が繰り返し行われた「場」として捉え、埋葬遺構や祭祀遺構が形成する空間分布のパターンを社会的行為の痕跡として分析し行為の実態を具体的に復元することを通じて、葬送行為を通じて「再生産」された社会秩序・組織の内容に関する分析・解釈を行うことであった。北部九州、関西など各地の考古資料収蔵施設を訪れ以上の課題に関連する資料の収集分析をおこなった結果、以下のような成果が得られた。 1)これまで「世帯」単位の墓域の集合体という分析がなされ、定説化してきた弥生時代中期前半(略紀元前2世紀)の墓地の再検討の結果、これらが「世帯」単位の墓域の集合体ではないことを明らかにし、むしろ、世帯等家族単位の明瞭な分節の発達しない「共同体」的単位の墓地であることを明らかにした。 2)西日本各地の弥生時代中期後半(略紀元前1世紀一紀元1世紀)の「有力集団墓」、「首長墓」などと分析された墓地、墓を再分析し、それらの被葬者が「王」や「王族」といった存在ではなく、部族社会的性格の色濃い社会体の首長といった存在であることを明らかにした。 3)弥生時代後期(略紀元1世紀-3世紀中頃)の墓地、墓の分析から、古墳時代開始期一前期の社会が初源的「国家」と呼べるような社会体ではなく、むしろ「首長制社会」としての理解が適切な社会であることを明らかにした。 これらの成果は数編の論考にまとめられ、いくつかはすでに論文集への寄稿の形で、また口頭で発表し、学会での討論の材料を提供している。今後は墳墓祭祀行為に分析の焦点を移し、以上の新説の補強と充実を図り、日本先史時代像の解明に貢献してゆく。 続きを見る
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