虚血性心疾患の成因における炎症性機序の役割に関する基礎的・臨床的研究

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虚血性心疾患の成因における炎症性機序の役割に関する基礎的・臨床的研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Experimental and Clinical Studies on the Role of Inflammatory Mechanisms in the Pathogenesis of Ischemic Heart Disease
責任表示:
下川 宏明(九州大学・大学院・医学系研究科・助教授)
SHIMOKAWA Horoaki(九州大学・大学院・医学系研究科・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1997-1999
概要(最新報告):
1.基礎研究 (1)IL-1βの慢性投与により惹起される冠動脈硬化病変では、内皮依存性弛緩反応は保たれている反面、血管平滑筋の収縮性が亢進しており、したがって、冠動脈攣縮の主因は血管平滑筋の過収縮であることを動物モデルにおいて初めて明らかにした。 (2)本モデルでは、IL-1βの投与により冠動脈平滑筋にはiNOSの発現が誘導され、このiNOSから一過性に大量に産生・遊離されるNOも抗動脈硬化的に働くことを、in vivoのモデルとして初めて明らかにした。 (3)本モデルにおける冠動脈攣縮の分子機構として、血管平滑筋収縮に関わるシグナル伝達路の中で低分子量G蛋白の一つであるRhoおよびその標的であるRho-kinaseの発現や活性が亢進しており、その結果myosin phosphataseが抑制されることが重要であることを明らかにした。 (4)ブタの冠動脈への生体内での遺伝子導入法を確立した。すなわち、infiltrator balloon angioplasty catheter(IABC)を用いてadenovirusをvectorとして用いたウイルス液を直接冠動脈壁内に投与することにより、約7日後をピークとして、導入された任意の遺伝子が血管平滑筋を中心に高効率に発現することを示した。実際に、冠動脈のバルーン傷害後にIABCを用いてCNP遺伝子を導入したところ、その後の内膜肥厚形成が著明に抑制された。 (5)冠動脈の病的血管リモデリングの形成・維持にRho-kinaseが深く関与していることを明らかにした。すなわち、選択的Rho-kinase阻害薬であるhydroxyfasudilの慢性投与あるいはIABCを用いたDominant nagative Rho-kinaseの遺伝子導入により、IL-1βモデルにおける病的冠動脈リモデリングが著明に退縮した。 2.臨床研究 虚血性心臓病患者の血中サイトカインの動態について検討したところ、マクロファージの活性化により動脈硬化を促進すると考えられるmacrophage-colony stimulating factor(M-CSF)の血中濃度が冠動脈罹患病変枝数の増加や狭心症の不安定化に伴い増加し、逆に、抗炎症性サイトカインと考えられているtransforming growth factor-β(TGF-β)が鏡像的に減少することを見い出した。 続きを見る
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動脈硬化の分子機構におけるRho/Rho-Kinase系の役割の解明 by 下川 宏明; SHIMOKAWA Hiroaki; 竹下 彰
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