動脈硬化症発生・進展機構における細胞間相互作用に関する分子病理学的解析

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動脈硬化症発生・進展機構における細胞間相互作用に関する分子病理学的解析

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Molecular pathological studies on physiological function of VEGF in atherosclerotic Vessels
責任表示:
中川 和憲(九州大学・医学部・講師)
NAKAGAWA Kazunori(九州大学・医学部・講師)
本文言語:
日本語
研究期間:
1997-1998
概要(最新報告):
動脈硬化発症・進展機構の解明に関して、血管壁構成細胞(平滑筋細胞や内皮細胞など)そこに浸潤してくるマクロファージ等の機能の変化(ないし障害)、さらにはそれらを相互に制御している細胞相互情報伝達機構の点からの詳細な解析が不可欠である。そこで本研究では、動脈硬化の発生・進展、血栓形成に深く関与している粥種破綻機序、動脈硬化内膜内血管新生機序の病態学的意義について、培養細胞あるいは手術および剖検症例を用いて解析を行った。九大病院冠動脈硬化標本での血管内皮細胞増殖因子(VEGF)の局在と検討した結果、VEGFは、硬果巣内の平滑筋細胞やマクロファージに陽性であった。また形態学的解析の結果、これらの発現強度と動脈硬化巣内膜内の血管新生数に有意な相関関係が観察された。さらに、DCA標本の検討から新生血管数と内膜再狭窄の期間には相関が認められた。よって、平滑筋細胞やマクロファージから放出されたVEGFが内皮細胞に作用し、硬化内膜での進展・修復に重要な役割を果たしていることが示唆された。また、培養血管平滑筋細胞による実験において、血管新生関連因子などの発現に関わる転写因子のデコイ遺伝子の遺伝子導入により、例えばAP-1に対するデコイ導入でVEGFの発現を完全に抑制できることを明らかとした。すでに、癌細胞ではこうしたデコイ導入によって複数の遺伝子を同時に効率よく抑制できることを確認しており、血管壁の細胞についても、成長因子に限らず過凝固に関わる諸因子について、制御が可能かを検討中である。 以上のことから、硬化内膜での平滑筋細胞、マクロファージ、内皮細胞の相互の機能はVEGFなどを介したクロストーク等により制御されており、我々が検討しているデコイ療法が動脈硬化の進展の予防の有用な手段の一つとなりうることが示唆された。 続きを見る
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