脳防御システムとしての物質輸送機構の解明

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脳防御システムとしての物質輸送機構の解明

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
高長 ひとみ(九州大学・薬学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1997-1998
概要(最新報告):
薬物の脳移行性は、脳毛細血管、脈絡叢に存在する血液脳関門や血液脳脊髄液関門が、脳内の物質濃度を厳密に制御している。すなわち、物質輸送能を有する脳毛細血管内皮細胞や脈絡叢上皮細胞での物質移行制御により、脳内の環境は安定を保たれている。最近、脳に於いて異物侵入に対する防御機構として機能するものとして、P糖蛋白質、MRPなどの存在が報告されてきており、血液-脳間での化合物の移行は血液脳関門に備わる各種輸送メカニズムによって積極的かつ効率的に行われると考えられる。従って、薬物の中枢移行性を定量的に評価し、その脳移行制御機構を明らかとすることは重要である。本研究では、1年目に確立した脳移行性の検討を行うin vitro及びin vivo実験方法を用いて種々薬物の脳移行メカニズムを研究した。糖尿病治療薬であるトルブタミドは酸性pHで活性が高くなるようなpH依存的な輸送機構によって血液側から脳内皮細胞内に取り込まれ、さらに、何らかの輸送機構を介して脳から排出されていることが明らかとなった。また、β遮断薬であるブニトロロールについて、その脳移行性は塩基性pHで活性が高くなるようなpH依存的な輸送機構によって血液側から脳内皮細胞内に取り込まれ、さらに、P糖蛋白質及びMRPを介して脳から排出されていることが示唆された。さらに、イトラコナゾールについても、その脂溶性の高さから素早く脳内に移行するものの、脳からP糖蛋白質を介して排出されることが明らかとなった。薬物の中枢移行性は、この様な膜輸送機構の活性の釣り合いによって制御されているものと考えられる。今後、これらの結果を集積することにより、副作用発現を引き起こす相互作用の予測につながるものと考えられる。 続きを見る
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