複合糖質の合成を目指した蛋白工学による加水分解酵素の反応特異性の改変

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複合糖質の合成を目指した蛋白工学による加水分解酵素の反応特異性の改変

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
伊東 祐二(鹿児島大学・工学部・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1997-1998
概要(最新報告):
本研究では,ニワトリ卵白リゾチーム(溶菌酵素,糖加水分解酵素)を蛋白工学的に改変した変異体Asn46Glu/Asp52Ser(N46E/D52S)を用いて,その転移活性による複合糖質合成法の確立を目指してきた。N46E/D52Sの反応機構は,野生型リゾチームとは異なり,共有結合中間体を経由した反応機構を有する。この変異体中間体はある条件下では非常に安定であるため,固定化担体上で転移反応を利用した複合糖質の合成反応に応用できると考えられた。そこで,研究方法として,担体に固定化した変異体を基質と反応させ共有結合中間体を形成させた後,基質の除去を行い,次に受容体(糖,アミノ酸など)と反応させ,転移反応により目的の複合糖質を得ることを計画した。酵素の固定化条件を検討した後,固定化酵素と基質(GlcNAc)_6との反応により共有結合中間体の形成を調べた。樹脂に固定化されたリゾチームは90%以上の活性を保持しており,100%に近い収率で共有結合中間体が形成された。この中間体は,酸性(<pH3)条件下,並びに酸性の水・エタノールあるいはアセトニトリル混合溶媒中では安定でった。転移反応は,種々の条件の検討の結果,pH4.5,50%アセトニトリルにて行うこととし,固定化した酵素反応中間体と受容体(10mMPNP-(GlcNAc)_2,10mMPNP,0.5Mグリシン,0.5Mギ酸)との反応生成物は,逆相HPLCにて分析した。その結果,p-nitrophenol-(GlcNAc)_2,0.5Mグリシン,0.5Mギ酸については,転移反応物の生成が認められたが,収率は,0.5Mギ酸が最も高いものの10%程度であった。本研究によって,N46E/D52S変異体酵素による複合糖質の合成は可能であることが示されたが,加水分解との競合による収率低下や,受容体の選択性の問題解決が今後の課題である。 続きを見る
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