小腸移植の拒絶反応に対する新しいアプローチ:リンパ球トラフィッキングとホーミング

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小腸移植の拒絶反応に対する新しいアプローチ:リンパ球トラフィッキングとホーミング

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
中村 賢二郎(九大・医学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1997-1999
概要(最新報告):
消化吸収機能や経口免疫機能に重要な働きを示す小腸の大部分を何らかの原因で切除された状態である短腸症候群の患者にとっては,腸管およびその付属器に大量に存在すべきリンパ球がほとんど枯渇している状態であるため,本来機能すべき経口免疫やlgA分泌の代償機能が働いている.本年度の研究経過として,当院第1外科にて大量小腸切除がなされ,短腸症候群の病態を臨床例で検討しているが,免疫学的には代償機構が検査上ほぼ保たれているものの,消化吸収障害や排便障害等の生理機能障害が顕性となっており,これは術後早期から発現し数年経っても改善傾向が乏しく,また,症例症例の個体差が大きかった.これは短腸症候群の病態が必ずしも一定でなく,個々の症例の年齢,性差,原疾患,術後経過の多様性などに起因する順応の程度に関連するものと考えられるが,客観的な証左はまだ得られていない.症例数を増やし,新しい臨床観察方法の考案を行っている.さらに臨床症例の病理学的,免疫組織化学的検索に関しては,貴重な生検組織の収集と観察を継続している.短腸症候群に近似した動物実験モデルによる実験では,グラフト中の分泌型lgAの動向を観察するに,レシピエントlgA含有細胞から分泌されたlgAがドナーsecretory componentによって結合され,マイクロキメリズムといえる分泌型lgAが免疫機能を果たしていることなどを観察している.このように本年度の研究経過としては,臨床例の検索と動物実験を並行して実施して,短腸症候群の病態を明らかにしつつ,移植後のリンパ球トラフィッキングと新しく形成されるホーミング機構の解析を継続して,小腸移植に特異的な拒絶反応を解明しつつある. 続きを見る
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