シャーガス病の病原体Trypanosoma cruziの系統分類学的研究

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シャーガス病の病原体Trypanosoma cruziの系統分類学的研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
PHYLOGENETIC STUDY OF TRYPANOSOMA CRUZI,THE CAUSATIVE AGENT OF CHAGAS' DISEASE
責任表示:
肥後 廣夫(九州大学・医学部・助手)
HIGO Hiroo(九州大学・医学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1997-1998
概要(最新報告):
シャーガス病の2病型、すなわち心臓型と消化管型が地理的に偏って分布し、中米では心臓型が大半を占めるのに対し南米では心臓型と消化管型の両型がみられることから、両地域から得られた株の遺伝的構造の比較によりT.cruziの系統と病型との関連性を推測できる。また南米と対照的に中米では最近までほとんどT.cruziの研究がなされてこなかった。すでに著者らはグアテマラおよび南米産株のアイソザイム分析によりT.cruziは主要な3系統に分けられ、そのうち1系統は南米固有でグアテマラ株は含まれないことを報告した(Higo et al.,1997)。 今回新たな株を加えグアテマラ、メキシコ、ペルー、コロンビア、エクアドル、ブラジル、パラグアイ、チリからの100株についてアイソザイム、PCRによる分析をおこなったところやはり同じ3系統が確認された。このうち南米固有系統はグアテマラ、メキシコからは現在までのところまったくみられず、その地理的分布は病型のそれと類似性を示し、T.cruziの病型への遺伝的関与の可能性を示唆している。さらにこの可能性をあきらかにするため各地域の各病型の患者から株を分離しアイソザイム、DNA分析で解析する必要がある。 T.criziの遺伝子交換についてはその疫学的、病理学的重要さを反映し、細胞学的、遺伝学的方法による多数の研究がなされてきた。最近まで遺伝子交換に否定的な報告が主流を占めていたが、近年遺伝子交換を示唆する報告もなされている。今回グラテマラ集団におけるアイソザイムのデータを集団遺伝学的3指標、すなわち(1)遺伝子型の分布、(2)平均ヘテロ接合度、(3)連鎖不平衡係数、についてみたところ、必ずしも遺伝子の交換を否定するものではなかった。さらに別の指標での解析をおこなう予定である。 続きを見る
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