歯原性嚢胞の発育増大におけるサイトカインとMMPの発現機構と機能の解析

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歯原性嚢胞の発育増大におけるサイトカインとMMPの発現機構と機能の解析

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Study of Expression and Function of Cytokines and MMPs in Growth of Odontogenic Jaw Cysts
責任表示:
窪田 泰孝(九州大学・歯学部・助手)
KUBOTA Yasutaka(九州大学・歯学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1997-1999
概要(最新報告):
炎症性サイトカイン、マトリックスメタアロプロテアーゼ9と2(MMP-9,-2)は歯原性嚢胞の発育増大に深く関わっていると考えられている。われわれは、まず第1に嚢胞におけるのinterleukin-1α(IL-1α),interleukin-1β(IL-1β),tumor necrosis factor-α(TNF-α)の発現について、第2にMMP-9,-2の発現、活性化機構について検討し,下記結果を得た。 In situ hybridizationと免疫染色法において、歯原性角化嚢胞では含歯性嚢胞や歯根嚢胞と比較してIL-1αのmRNAと蛋白の有意に高い発現が認められたが、IL-1β、TNF-αの発現には差は認められなかった。また、上皮細胞の細胞分裂活性はIL-1αのmRNAの発現とよく相関した。次に、歯原性角化嚢胞の嚢胞壁培養液中にリコンビナントIL-1α(rhIL-1α)を添加すると嚢胞壁から培養上清中へのMMP-9分泌の増加とともに、MMP-9の活性化が認められた。また、嚢胞由来上皮細胞をフィブロネクチン上で培養した場合、上皮細胞はproMMP-9をIL-1αの濃度依存性に産生し、さらにproMMP-3とplasminogen activator urokinase(u-PA)の分泌も増加させ、分泌されたproMMP-9はplasminogen存在下に活性化された。最後に、嚢胞由来線維芽細胞はproMMP-2、MT1-MMPを産生し、さらにrhIL-1αはI型コラーゲン存在下にMT1-MMPの産生を増加させるとともに、MT1-MMP mRNAの発現は10nM rhIL-1αによって約10倍に増加し、rhIL-1αは濃度依存性にproMMP-2を活性化した。以上より、われわれは、下記結論を得た。1)IL-1α歯原性嚢胞上皮細胞の増殖に重要な役割を果たしていると考えられた。2)IL-1αは嚢胞由来上皮細胞においてproMMP-9分泌のみならずproMMP-3とu-PAの産生をも増加させ、proMMP-9の活性化にも寄与していると考えられた。3)IL-1αは嚢胞由来線維芽細胞においてI型コラーゲン存在下にMT1-MMPの発現を誘導し、proMMP-2を活性化すると考えられた。これらの結果より、IL-1αは歯原性嚢胞の発育増大に重要な役割を演じていると示唆された。 今後は、歯原性嚢胞上皮細胞の増殖やMMPの発現、活性化における細胞外基質の役割、さらには嚢胞上皮細胞と上皮下線維芽細胞との相互作用について検討を加える予定である。 続きを見る
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