細胞死モデルとしてのカテプシンE遺伝子過剰発現細胞の分子細胞生物学的研究

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細胞死モデルとしてのカテプシンE遺伝子過剰発現細胞の分子細胞生物学的研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Effect of overexpression of cathepsin E and Bcl-2 on neuronal death
責任表示:
筑波 隆幸(九大・歯学部・助手)
堀 信顕(九州大学・歯学部・助教授)
HORI Nobuaki(九州大学・歯学部・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1997-1998
概要(最新報告):
本研究は、神経障害に伴い神経細胞およびミクログリア細胞内に発現増大するカテプシンEの機能を解析するため行われた。以下に主要な研究成果の概要を示す。 (1) 神経特異的エノラーゼをプロモーターとしてヒトBcl-2を神経特異的に発現させたトランスジェニックマウスを作製した。このマウスを用いて海馬ニューロンの虚血性神経細胞死のメカニズムを解析した。その結果、分裂終了細胞である海馬CA1領域の神経細胞は、Bcl-2を過剰発現させたマウスでも対照マウスと同様に、大部分が核濃縮を伴うTUNEL陽性反応を示した。しかし、ニューロン死はBcl-2を過剰発現させたマウス細胞で明らかに遅延した。一方、分裂能を有する歯状回顆粒細胞は、Bcl-2を過剰発現させたマウスでは典型的なアポトーシス像を示さず、対照マウスでは活性化カスパーゼ-3陽性のアポトーシス像を示す変性神経細胞が一部に観察された。これらの結果は、Bcl-2の過剰発現が歯状回の顆粒細胞のアポトーシスを効果的に抑制するばかりでなく、CA1領域の神経細胞の細胞死をも遅延させることが示している。また、CA1領域の虚血性神経細胞死はカスパーゼ-3非依存性の非アポトーシス機構によって起こることが示唆された。 (2) ニューロンに分化させたPC12細胞をインターフェロンγ/LPSで活性化させた初代培養ミクログリア細胞と共存培養すると3日以内にほとんどの神経細胞はTUNEL陽性のアポトーシスを起こした。この細胞死はカスパーゼ-3阻害剤Ac-DEVD-CHOによって強く抑制されたが、ペプスタチンでは抑制されなかった。Bcl-2を過剰発現させたPC12細胞を同じ条件下で活性化ミクログリア処理すると同様に多くの神経細胞が時間依存性に死んだ。この細胞死はAc-YVAD-cmkでは抑制されないことから、対照PC12細胞で見られるアポトーシスとは異なるものであることがわかった。同様の神経細胞死は、PC12細胞をAc-DEVD-CHOで処理した後に活性化ミクログリア処理しても見られた。以上の結果から、通常優先的に見られるミクログリアによって誘導される神経細胞のアポトーシスはカスパーゼ-3の活性化を抑制することによって、それとは異なる別の細胞死を引き起こすことがわかった。 続きを見る
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