痛覚神経刺激ペプチド・ノシセプチンのアンタゴニストに期待される鎮痛効果

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痛覚神経刺激ペプチド・ノシセプチンのアンタゴニストに期待される鎮痛効果

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
下東 康幸(九州大学・理学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1997
概要(最新報告):
1995年暮れラットおよびブタの脳から痛覚神経刺激ペプチド・ノシセプチンの単離、構造決定が報告された。ノシセプチンに対するアンタゴニストは、痛みのシグナルを遮断し、結果的に鎮痛効果をもたらす可能性が非常に高い。こうしたアンタゴニストが設計・合成されれば、ノシセプチンおよびその受容体の構造と機能について新しい展開をもたらすことはもちろん、鎮痛・疾痛の情報伝達システムの機構解明には欠かせない分子ツールとなる可能性が大きい。本研究の目的は、“痛覚刺激を遮断する鎮痛薬となる可能性の高いノシセプチンアンタゴニストをデザイン、合成する"ことである。まず、受容体結合能を示したN末端5残基ペプチドPhe-Gly-Gly-Phe-Thrについて調べたが、アゴニストおよびアンタゴニストの生物活性はなかった。また当初、ノシセプチンの4位フェニルアラニンを立体制約性アミノ酸・シクロプロピルフェニルアラニンに置換したアナログを化学合成する予定であったが、他のアミノ酸置換体(パラフルオロフェニルアラニンなど)の結果より、4位はアゴニスト結合性に本質的に重要な部分で、アンタゴニストの分子設計のターゲットとしては不都合なことが判明した。そこで、芳香族アミノ酸の仲間で、疎水性が高く、分子表面積の大きいトリプトファンをノシセプチンに導入したアナログにアンタゴニストとしての機能を期待した。すなわち、ノシセプチンが受容体に結合すると同時にこのトリプトファン残基が非特異的に結合部位近傍に疎水相互作用し、受容体を起動できなくするアンタゴニストの創製を試みた。これに先立ち、8・9位および12・13位のArg-Lysをアラニンに置換したところ、受容体に全く結合しなくなったことから、これらの残基は受容体結合に必須であることが判明した。そこで、これらの残基を避ける形で、ノシセプチンの6、7、11、14および15位のアミノ酸をそれぞれトリプトファンに置換したアナログを合成した。これらは、いずれも受容体に結合し、特に14および15位置換体は強い親和性を示した。現在これらの生物活性を測定中であり、同時に複数位をトリプトファンで置換したアナログを合成中である。 続きを見る
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