変動環境における生活史進化に関する数理的研究

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変動環境における生活史進化に関する数理的研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
巌佐 庸(九州大学・理学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1996
概要(最新報告):
生物の生活史のさまざまな側面(行動や形態変化、成長、発生を含む)について、進化生態学的なモデリングの新しい方向を探った。主な成果としては以下のものがある: (1)昆虫の孵化・羽化、鳥の移動開始など生活史の切り替のタイミングが集団内でばらつくように進化することが変動環境において生じる条件を、変動環境でのゲームモデルにより明らかにした。(2)植物がアルカロイドをつくって植食昆虫に対して防衛するときに、若い葉を中心に防衛することが最近知られたが、どれだけの量の化学物質をどのようなに造るかを植物が適応的に決定するとして動的最適化モデルにより解析した。(3)配偶者選択の進化が一定環境でも変動する進化圧をつくりだし、形質にサイクルを描くこと、つまり雌の好みには進化的なファッションが有り得ることを示した。(4)母方および父方由来の遺伝子のコピー2つは一方だけが発現するようになるゲノムインプリンティングの進化について、多変量量的遺伝子モデルで解析し、遺伝子コンフリクト理論が成立することを示し、かつ知られている発現パターンを理解するには有害突然変異などゲノムインプリンティングを不利にするプロセスが必要であることを明らかにした。(5)発生の途上における遺伝子のネットワークをニューロネットでシミュレートしそれを遺伝子アルゴリズムによって教育する系を確立し、ショウジョウバエ初期発生に適用して論じた。 このほか森林動態や多年草植物個体群について空間構造を陽に考慮した格子モデルの解析法(ペア近似)を進めたが、進化的な結果にまではまだ研究がすすめられなかった。今後は、格子モデルにおいて個体群動態だけでなく生活史の進化を理解できるような概念や理論解析法の研究をすすめる必要がある。 続きを見る
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