人骨からみた東日本古墳時代葬送儀礼の研究

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人骨からみた東日本古墳時代葬送儀礼の研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
田中 良之(九州大学・大学院・比較社会文化研究科・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1996
概要(最新報告):
東日本の古墳に関する文献を収集し,葬送儀礼と人骨の取り扱いに関する情報を中心として,おおよそのデータ・ベースの作製を行った.そして,西日本の事例とも併せて,全国的な傾向を把握した. これまでの研究では,古墳時代は5世紀後半を境として,前半期は双系的親族関係に基づく社会が,後半期になると父系直系化することを明らかにし,それとともに葬送儀礼もまた変化する可能性を指摘してきた. 本研究において明らかにされたことは以下のとおりである.すなわち,前半期においては,埋葬後に遺体を再配置することは,追葬の際の片づけ以外にはないのに対して,後半期においては,埋葬後数年を経過して遺体の一部を動かす儀礼を行うようになる.そして,6世紀末頃から最終埋葬の後に埋葬された遺体のほとんど全ての関節を外してバラバラにするという儀礼を行っている.これまで事例が報告されてきた改葬や集骨も,このような遺体の再配置儀礼の延長線上に捉えることができると考えた.そして,このような遺体再配置儀礼は,親族関係が父系直系化することと連動していることから,家長権(直系親族)の傍系親族への優越性を繰り返し確認する機能をもって開始され,その後次第にエスカレートしていったと考えられる.また,これらの行為の背後にある死生観も変化したことが考えられるが,『紀記』の黄泉国神話における「遺体=ケガレ〕という観念とは矛盾するものではなく,後半期における死生観がこの神話に反映されている可能性も指摘できる. このような葬送儀礼の変化は,西日本においては顕著に認められるが,人骨を含む良好な調査例の少ない東日本においても,基本的に確認され,古墳時代の葬送観念の変化が,親族関係とともに,顕著な東西差はなかったことを明らかにした. 続きを見る
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類似資料:

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古墳時代社会の変容過程の研究 by 岩永 省三; IWANAGA Shozo
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