炎症性サイトカインを用いた慢性心不全モデルの確立とその予防法・治療薬の開発

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炎症性サイトカインを用いた慢性心不全モデルの確立とその予防法・治療薬の開発

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Development of Chronic Heart Failure Model Caused by Inflammatory Cytokines and Establishment of Prophylactic and Therapeutic Strategies for the Heart Failure
責任表示:
内海 英雄(九州大学・藥学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1996-1998
概要(最新報告):
1. 大型動物(イヌ)において、炎症性サイトカインを、長期間にわたり心臓にのみ作用されることのできる実験モデルを確立した。すなわち、代表的炎症性サイトカインであるインターロイキン-1β(IL-1β)をマイクロスフェア(MS)表面上に固相化し(100mg/100万個/kg)、これを透視下に左冠動脈主幹部により投与し、全身への影響なく選択的に左室のみに長期間炎症性サイトカインが作用するモデルを確立した。このモデルでは、IL-1βMS投与(IL-1β群)により左室機能が著明に低下し、投与後1週間まで遷延化した。これに対して、MSのみの投与(対照群)ではMS投与後左室機能は一過性に低下したものの1-2日後には正常化した。病理組織学的には、IL-1β投与群において炎症細胞(特に好中球)の心筋組織への浸潤を認めた。 2. 本モデルの遷延化する心機能障害の成因における炎症細胞の心筋組織中への浸潤の意義について検討した。すなわち、接着因子阻害剤であるSLeX-olig osaccharide(SLeX-OS)またはP-selectin抗体であるPB1.3を前投与したところ、炎症細胞浸潤に加えて心機能障害も著明に防止できた。 3. 次に、誘導型一酸化窒素合成酸素(iNOS)由来のNOの役割について検討した。iNOSの発現を阻害する目的で非特異的蛋白合成阻害薬であるdexamethasone(DEX)、またはiNOS阻害薬であるaminoguanidine(AG)を前投与してところ、IL-1βによる遷延化する心機能障害は著明に抑制された。 4. 本モデルにおけるsuperoxide anionの役割についても検討した。その産生阻害薬であるOPC-6535を前投与すると、やはりIL-1βによる遷延性心機能障害が著明に防止された。 5. NOとsuperoxide anionが反応すると、より細胞障害性の強いperoxynitrite(ONOO^-)が産生される。ONOO^-の産生の生体内でのマーカーであるnitrotyrosine濃度を心筋組織で測定したところ、IL-1β群では対照群に比してその産生が著明に亢進しており、SLeX-OS・PB1.3・DEX・AG・OPC-6535いずれの群でもその産生が著明に抑制されていた。nitrotyrosineの心筋中濃度と左室機能との間には有意の負の相関があったころから、ONOO^-が本モデルにおける最終的な心筋障害因子の一つであることが示唆された。 続きを見る
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