心臓移植後に生じる動脈硬化性病変の機序の解析と抑制法の検討

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心臓移植後に生じる動脈硬化性病変の機序の解析と抑制法の検討

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Analysis of immunological mechanism and inhibition of post-transplant coronary artery disease in mice.
責任表示:
安井 久喬(九州大学・医学部・教授)
YASUI Hisataka(九州大学・医学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1996-1997
概要(最新報告):
我々はこれまでマウスにおけるCP-induced toleranceの実験系について開発および機序の解析を行ってきた。同種脾細胞1×10^8個静注2日後にCyclophosphamide(CP)200mg/kg i.p.投与を行うことにより、H-2一致のマイナ-移植抗原のみ異るマウスの組合せでは混合キメラが誘導され皮膚移植片はドナー特異的に永久に生着する。現在はアロ心移植片に対して、寛容状態の誘導と心移植片の冠動脈硬化性病変(内膜肥厚)の発生の関連について解析を行っている。【方法】AKR(H-2^k;Thy 1.1,Mls-1^a)マウスをdonorにC3H(H-2^k;Thy 1.2,Mls-1^b)マウスをrecipientに用いた。AKR脾細胞1×10^8をday0にi.v.後,Day2にCP200mg/kg或いは100mg/kgを投与した。Day15日から28日の間に頚部異所性心移植を行い、移植心の拒絶は心拍動の停止により判定した。Flow Cytometryを用いて、キメリズムの観察とCD4^+Vβ6^+T細胞のclonal destructionの有無を調べた。また長期にわたり生着している心移植片の病理学的な解析(内膜肥厚)を行った。【結果及び考察】AKR→C3Hの組み合わせでは、無処置群でも長期にわたる生着延長は得られるものの、最終的には全例で慢性拒絶反応による心拍動の停止(平均190days)が観察された。その際、著名な冠動脈閉塞性病変が観察された。ドナー皮膚片の永久生着し混合キメラ状態の誘導が得られるCP200mg/kg群では、AKR心移植片は永久に良好な心拍動状態を保ち、冠動脈病変や心筋の組織化は生じなかった。CP100mg/kg群においては心移植片の冠動脈病変は生じなかったが軽度の心筋の組織化を生じた。CP100mg/kg群においては,Destrucionが観察されたがAKP皮膚片はわずかに生着延長するのみであった。しかし、心移植片は永久に生着し冠動脈病変は生じなかった。以上の結果は、AKR→C3Hの組み合わせにおいては心移植片が内膜肥厚を伴い慢性に拒絶される心移植モデルであること、AKR移植早期の抗原特異的寛容状態の誘導のみで心移植片に対しては冠動脈病変を生じない寛容状態が誘導されることを示すものである。又キメラ状態の誘導されないCP100mg/kg群において冠動脈病変を生じないことは、移植早期の生体反応がその後の冠動脈病変を進行させる要因であることを示唆するものである。以上の結果を現在、二つの論文に執筆中である。 続きを見る
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