子宮体癌、卵巣癌の発生、進展に関与する情報伝達系クロストークの解析-Ras蛋白を介する経路を中心にして-

閲覧数: 5
ダウンロード数: 0
このエントリーをはてなブックマークに追加

子宮体癌、卵巣癌の発生、進展に関与する情報伝達系クロストークの解析-Ras蛋白を介する経路を中心にして-

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Analysis of signal transduction associate with carcinogenesis and progression in endometrial and ovarian carcinoma.
責任表示:
加藤 聖子(九州大学・生体防御医学研究所・講師)
KATO Kiyoko(九州大学・生体防御医学研究所・講師)
本文言語:
日本語
研究期間:
1996-1998
概要(最新報告):
1. 活性化型〔12val〕K-Ras導入により、腫瘍能をもつNIH3T3細胞においてERの発現の増加と機能の亢進がみられた。(K12V細胞)また、PRを活性化型Rasと共発現させると腫瘍能K12細胞抑制とERの機能の低下が認められた。ERのアンチセンスによりERの発現を減少させると腫瘍能の抑制が見られた。以上よりERはK-Rasを介する腫瘍能に重要であることが示された。 2. 野性型Ras蛋白のみを発現しているIshikawa(IK)細胞株と12Val変異型と野性型両方のK-Ras蛋白を発現しているHHUA、HOUA細胞株を用い、EGFに対する反応を解析した。IK細胞ではEGF依存性に活性化型Ras蛋白の割合が増加し、細胞増殖が促進されたのに対し、HHUA、HOUA細胞では両者とも変化はなかった。さらにIK細胞に野性型および12Val変異型ras遺伝子を形質導入し細胞株を樹立した(それぞれをIK Kwt細胞、IK K12V細胞と記す)。低血清培養下でIK細胞およびIK Kwt細胞ではEGF依存性に細胞増殖促進効果がみられたのに対し、IKK12V細胞ではこの効果が抑制された。この結果をもとにEGFレセプター阻害剤であるエルブスタチンを培養中に添加し各細胞株のコロニー形成率を比較したところ、IK細胞、IK Kwt細胞でコロニー形成率の著明な抑制が認められた。一方、IK K12V細胞では抑制率が低下し、HHUA細胞、HOUA細胞では抑制は認められなかった。以上よりRasの上流シグナルの阻害剤は野性型Ras蛋白を発現している子宮内膜癌細胞の腫瘍能抑制に有効であることが示唆された(Kato.K.et al 1998)。 3. 卵巣癌細胞株を対象としてHGF刺激による細胞運動能・浸潤能への影響、及びシグナル伝達経路について検討した。HGF受容体蛋白発現をウエスタンブロット法で解析したところ、卵巣癌細胞株8株中6株でHGF-Rの過剰発現を認めたが、ELISA法による測定では、各細胞株培養液上清中に有意なHGFの産生は認めなかった。Boyden chamberを用いたHGF刺激による細胞運動能・浸潤能への影響を検討では、8株中6株で促進を認め、HGF刺激によりHGF-Rリン酸化.MAPKの活性化の亢進も認めた。ras dominant negative(ras DN)を発現するアデノウイルスを感染させると、HGF刺激によるMAPKの活性化を抑制し、細胞運動能・浸潤能も抑制した.以上よりHGFR→ras→MAPKのシグナル伝達経路は卵巣癌細胞の運動能・浸潤能に関与することが示唆された(Ueoka.Y.Kato.K.et al.投稿中) 続きを見る
本文を見る

類似資料:

12
HB-EGFを標的とした新たな卵巣癌分子標的治療の開発 by 宮本, 新吾; Miyamoto, Shingo; 八木, 裕史; Yagi, Hiroshi; 田中, 義弘; Tanaka, Yoshihiro
12.
HB-EGFを標的とした新たな卵巣癌分子標的治療の開発 by 宮本, 新吾; Miyamoto, Shingo; 八木, 裕史; Yagi, Hiroshi; 田中, 義弘; Tanaka, Yoshihiro