肺線維症における細胞増殖と癌化機構の研究

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肺線維症における細胞増殖と癌化機構の研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Study of cell proliferation and oncogenesis in pulmonary fibrosis. Kyushu University Research Institute for Diseases of the Chest
責任表示:
原 信之(九州大学・医学部・教授)
HARA Nobuyuki(九州大学・医学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1996-1997
概要(最新報告):
特発性間質性肺炎(IIP)患者の7〜30%は肺癌を合併すると報告されており、逆に肺癌患者の約8%にIIPがみられ約35%に肺の間質性変化が認められる。すなわち、肺の線維化は肺癌の発生素地として重要な意味を持つと考えられる。そこで、肺の間質性変化を有する肺癌患者20例を対象に肺線維症における細胞増殖と癌化機構の検討を試みた。 癌組織におけるp53の発現は70%の症例でみられた。線維化を呈した部位では、45%の症例に肺細胞上皮と細気管支上皮におけるp53の過剰発見を認めたが、染色性は弱く部位によって不均一であった。p21の陽性率は癌で67%、線維化部分で50%であった。PCNAの陽性率は癌で90%に、線維化で60%にみられたが部位は気管支上皮を中心に不均一に分布していた。Fasは癌では発現がなく、線維化の部位に発現がみられた。線維化部におけるTUNEL染色陽性率は50%であった。また、連続切片を作成したケースで多視野にわたって検討したところp53,PCNA,TUNEL染色の陽性部位は巣状に分布しかつ同部位に認められた。 これらの結果より、線維化を有する組織では細胞増殖と細胞傷害(またはアポトーシス)の機序が同時に生じていることが示された。これらの結果は、線維化組織においてはDNA傷害や修復が起こっており、肺発癌の発生母地となりうることを示唆している。線維化の部位におけるp53過剰発現は癌化の前段階としての遺伝子変異を反映するのか、アポトーシス誘導によりDNAのstabilityを保つための生体反応なのかを確認するために、同部位におけるp53遺伝子解析を行っている。 続きを見る
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類似資料:

5.
肺線維症・肺傷害におけるp21の肺上皮細胞保護機能の検討 by 萩本 直樹; 藤田 昌樹; FUJITA Masaki