肝硬変から肝癌への進展因子、特にC型肝炎ウイルス遺伝子型に関する長期追跡研究

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肝硬変から肝癌への進展因子、特にC型肝炎ウイルス遺伝子型に関する長期追跡研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
田中 恵太郎(九州大学・医学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1996-1997
概要(最新報告):
本研究では、肝硬変患者を長期追跡し、肝硬変から肝細胞癌への進展因子、特にC型肝炎ウイルス(HCV)遺伝子型との関連について検討した。1985年12月〜1987年12月に九大病院を受診した肝硬変患者100名(内75名の血清保存)を1995年12月まで追跡した(追跡率98%)。追跡開始後6カ月以内の肝癌発症2例と中途打切り2例を除いて、96名を平均5.3年追跡した結果、37名(39%)に肝癌の罹患を認めた。肝癌の5年累積罹患率は、抗HCV抗体陽性・HBs抗原陰性者52名中41%であったのに対して、HBs抗原陽性者15名中29%、両マーカー陰性者12名中9%であり、抗HCV抗体陽性者に有意に高率であった(P<0.05)。Genotype 1 HCV感染者の肝癌罹患率は、genotype 2 HCV感染者に比べて上昇していなかった(ハザード比0.48)。一方、genotype 1 HCVに感染した者で血中HCV-RNA量が高い者(1 Meq/ml以上)は低い者(1 Meq/ml未満)に比べ肝癌罹患率が高い傾向を認めた(ハザード比5.96,P=0.09)。過去に多量飲酒歴(日本酒換算1日3合10年以上)がある者の肝癌罹患率は上昇していなかった(ハザード比0.33)。全体として喫煙歴は肝癌罹患と有意に関連していなかったが、抗HCV抗体陽性・HBs抗原陰性者においては、追跡開始時点の喫煙者に肝癌リスク上昇が観察された(P<0.05)。結論として、肝硬変患者において抗HCV抗体陽性者に肝癌罹患率が最も高い傾向を認めるものの、HCV遺伝子型との関連は明らかではなかった。血中HCV-RNA量および喫煙歴と肝癌罹患の関連については示唆的であるに留まり、今後検討が必要である。 続きを見る
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