原形質膜H^+-ATPaseのCa^<2+>による活性調節機構の解明

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原形質膜H^+-ATPaseのCa^<2+>による活性調節機構の解明

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
木下 俊則(九州大学・理学部・教務員)
本文言語:
日本語
研究期間:
1996
概要(最新報告):
これまでの研究により、ソラマメ孔辺細胞の原形質膜H^+-ATPase活性が生理的濃度のカルシウムにより可逆的に活性調節されることが明らかとなった。そこで本研究では、原形質膜H^+-ATPaseのカルシウムによる活性調節の分子機構の解明を目的として実験を行い以下のような結果を得た。 まず、用いる植物材料として孔辺細胞原形質膜では量に限りがあるため、一般に原形質膜H^+-ATPaseの実験によく用いられるオートムギ根の原形質膜の水性二相分配法による単離を確立した。純度検定の結果、単離した原形質膜には他の膜の混入は殆どなかった。オートムギ原形質膜におけるH^+-ATPase活性に対するカルシウムの影響を調べたところ、カルシウム添加により原形質膜H^+-ATPase活性は顕著に阻害された。50%阻害濃度(IC_<50>)は孔辺細胞原形質膜H^+-ATPaseと同様に約0.3μMであった。また、カルシウムキレート剤添加により活性は回復した。以上の結果より、原形質膜H^+-ATPaseのカルシウムによる活性調節は植物細胞原形質膜H^+-ATPaseに共通の活性調節機構であることが示唆された。 次に、原形質膜H^+-ATPaseの活性調節に重要とされる蛋白質リン酸化反応や自動阻害領域の関与について検討した。プロテインキナーゼ阻害剤としてk-252a、プロテインフォスファターゼ阻害剤としてカリクリンAやオカダ酸を用いてカルシウムによる活性調節への影響を調べた。その結果、これら阻害剤はカルシウムによる活性調節に殆ど影響せず、原形質膜H^+-ATPaseのカルシウムによる活性調節への蛋白質リン酸化反応関与の可能性は低いと思われる。原形質膜H^+-ATPaseの自動阻害領域のカルシウムによる活性調節への関与について、トリプシン処理法により調べた。5分間トリプシン処理により原形質膜H^+-ATPaseの自動阻害領域を切除すると、H^+-ATPase活性は約2-3倍に上昇した。しかしながら、このように活性の上昇したH^+-ATPase活性もカルシウムにより完全に阻害され(IC_<50>=0.3μM),カルシウムによる活性調節への自動阻害領域関与の可能性は低いと思われる。 現在は、原形質膜におけるカルシウム結合蛋白質についての解析を進めている。 続きを見る
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