中性子小角散乱法による多糖類電解質高分子のゾル-ゲル転移の観測

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中性子小角散乱法による多糖類電解質高分子のゾル-ゲル転移の観測

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
杉山 正明(九州大学・理学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1996
概要(最新報告):
電解質多糖類高分子κ-Carrageenanの熱可逆性ゾル・ゲル転移について、DSCによる熱測定と中性子小角散乱法による構造変化の測定により研究を行った。 この系では、アルカリ金属イオンを添加することでゲル化が進行することが報告されていた。今回のDSC測定によりゾル・ゲル転移の転移点はイオン無添加の場合と比較して、Na^+添加の場合はほとんど上昇せず、それに対してK^+添加の場合は顕著な上昇が観測されたが、それと共に添加濃度〜0.01mol/lでこの上昇が飽和に達することも観測された。この時の転移点の上昇は25°Cであった。 以上のことをミクロなナノスケールの構造変化から説明するために中性子小角散乱実験を行った。まず、塩添加の有無によらずゾル状態では、それまで観測されていた散乱が消滅したことからこの状態では内部構造による密度揺らぎは存在しないことが判明した。一方、ゲル状態では、K^+添加の場合はNa^+添加および無添加の場合と比較して架橋点サイズが10Å程小さくなっていることが観測された。これはK^+の強力なゲル可能のために架橋点内で高分子鎖が密に詰まっているためであると考えている。また、ゲル状態からゾル状態への転移までの構造変化をSANSの散乱曲線から見積もると、塩添加の有無によらず転移に向かって架橋点のサイズはほとんど変化しないが、架橋点の数が減少していくことが考えられた。これは、電解質高分子の架橋点は高分子鎖と対イオンの静電気力の釣り合いの上で構成されているために、高分子鎖が架橋点から剥離を起こすとその時点でその架橋点は電気的な釣り合いを維持できなくなり消滅してしまうためでは無いかと考えている。 続きを見る
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