ラット付着上皮における外的因子防御機構に及ぼすサブスタンスPの影響

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ラット付着上皮における外的因子防御機構に及ぼすサブスタンスPの影響

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
後藤 康治(九州大学・歯学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1996
概要(最新報告):
付着上皮は細胞間隙が広いため歯肉溝内の細菌や毒素などの外的因子が容易に侵入し、歯周組織の炎症の初発部位となることが多い。この付着上皮部に密に分布している知覚神経末端から放出されると考えられる神経ペプチドであるsubstanceP(SP)が、付着上皮内に遊走している好中球と取り込み能を有する付着上皮細胞にどのような作用を及ぼしているかについて、歯肉にSPを局所投与することによって検討を行った。 10^<-3>M、10^<-4>、10^<-5>M、10^<-6>Mの各濃度のSPを30分間ラット歯肉に投与し、細胞化学的手法を用いた光顕および電顕観察を行った結果、10^<-4>MSP投与時に、付着上皮細胞間隙の好中球がコントロールと比較して多数みられ、また、歯冠側の付着上皮細胞内に、好中球由来のアズ-ル顆粒が取り込まれている所見が得られた。 歯肉にSPを局所投与したことによって付着上皮内に対照群に比べて好中球が多数みられたことから、SPによって付着上皮への好中球の遊走が高まった可能性がある。また、一部の好中球は崩壊あるいは脱顆粒を起こしてアズ-ル顆粒を細胞間隙に遊離していた。遊離されたアズ-ル顆粒は、周囲に顆粒内の酸素を放出することにより異物に対する防御因子となると同時に、周囲の付着上皮組織を破壊することによって炎症増加因子ともなりえる。歯冠側の付着上皮細胞は、アズ-ル顆粒の一部を取り込んでおり、組織の破壊を防ぐ防御因子として働いていると思われる。局所投与されたSPは、この付着上皮細胞の取り込み機能を賦活した可能性がある。 付着上皮部に存在するSPを含む知覚神経末端から軸索反射により逆向性に放出されるかもしれないSPが、好中球の遊走や付着上皮細胞の取り込み機能を刺激することによって外的因子防御機構に関与していることが示唆された。 続きを見る
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