超電導量子干渉装置を用いた口腔知覚の研究

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超電導量子干渉装置を用いた口腔知覚の研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
山本 智矢(九州大学・医学部・講師)
本文言語:
日本語
研究期間:
1996
概要(最新報告):
研究の背景 超電導量子干渉装置(SQUID Super-conductive Quantum Interference Device)により、中枢神経活動に伴って発生する微弱な磁気を非侵襲的に記録し、中枢神経活動の部位をミリ単位で同定することができる。しかし味覚の中枢での伝達経路と認知に関する知見は、聴覚や他の体性感覚の研究に比べ少ない。これは味覚の定時的、定量的な刺激が困難であること、刺激を繰り返すと反応が低下するadaptationが存在すること、さらに従来の脳波や核医学などの手法ではヒトの中枢の味覚刺激に対する反応を充分な精度で解析することが困難であったことによる。今回の研究では味覚刺激装置を作成し、SQUIDを用いて味覚誘発磁気反応を記録した。 方法 これまでの味覚刺激装置は溶液の量、時間的精度に問題があった。今回の研究ではコンピューターによる空気圧制御を用いて、溶液を舌をはじめとする口腔内に噴出される刺激装置を作成した。この装置により0.02mlの刺激溶液を数ミリ秒の精度で制御可能となった。この刺激に対する誘発磁気反応を、37チャンネルSQUID装置を用いて、主に左側頭部を中心として記録し、それを256回加算平均した。 結果 まず蒸留水を用いて舌尖部に刺激を加えたところ、遷時約20ミリ秒と50ミリ秒に安定した誘発磁気反応が得られた。この反応の電流源の位置は球モデルを用いて解析したところ、左大脳中心溝下部の弁蓋部にあった。この部は研究代表者が過去に報告したとおり、口腔内の判別性の高い知覚の反応部位と同じであった。 次に、0.9%NaCl溶液を用いて同様の測定を行ったところ、潜時約30ミリ秒の誘発磁気反応が得られた。この反応の電流源の位置は、蒸留水の反応が観察された弁蓋部よりさらに深い大脳島部に存在していた。このことから、食塩水に対する反応は単なる溶液の接触による知覚反応だけでなく、味覚に対する反応が大脳島部で惹起されていると考えられる。 今後この研究を進めて、大脳島部を中心とした部位における味覚認知のメカニズムの解明と、将来的には臨床的に応用可能な他覚的味覚検査の実現をめざしたい。 続きを見る
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