大腸表面型上皮性腫瘍の発癌機構の解析

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大腸表面型上皮性腫瘍の発癌機構の解析

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
八尾 隆史(九州大学・医学部・講師)
本文言語:
日本語
研究期間:
1996
概要(最新報告):
大腸早期癌165病変と腺腫68病変(陥凹型35病変、隆起型33病変)に対して臨床病理学的比較を行い、それらにおけるp53蛋白発現とそれらの一部におけるbcl-2蛋白発現を免疫組織化学的に解析した。癌の粘膜内腫瘍成分の発育様式により隆起型癌(Polypoid growth carcinoma : PG癌)と非隆起型癌(Nonpolypoid growth carcinoma : NPG癌)に分類して解析すると、NPG-CaはPG-Caに比べ、男性に多く、右側結腸発生率が高く、長径が小さく、腺腫合併率が低く、両者の組織発生の違いが示唆された。さらにNPG癌のうち粘膜内成分が表層から全層を主体として発育する型のもは、陥凹型腺腫と性差、発生部位、組織構築の点で共通性があり、それらの組織発生の関連性が示唆された。また、NPG癌とPG癌ともに腺腫成分を伴う癌より伴わない癌(純粋癌)に脈管侵襲とリンパ節転移が高率であった。 p53蛋白発現は腺腫においては隆起型21%、陥凹型57%と陥凹型において有意に高頻度であったが両者とも散在性発現がほとんどであった。癌では半数以上の症例で陽性でしかもびまん性発現が多かった。p53蛋白と癌の臨床病理学的特徴、悪性度とは相関はなかった。 bcl-2蛋白発現は腺腫で高率に発現し、癌で減弱する傾向にあったが、臨床病理学的事項や癌の悪性度との相関は認めなかった。また、p53蛋白発現とbcl-2蛋白発現の有意な相関も認めなかった。 以上より組織発生の違いにより腫瘍の発育進展様式や癌の悪性度が異なることが示唆された。p53蛋白は組織発生の違いに関係なく癌の発生自体に関与することが示唆された。 また、陥凹型腺腫はp53蛋白発現率が高く、悪性化の危険が高い病変であると考えられた。 続きを見る
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