撹乱の生じた林地における先駆性樹種の生育と水分特性の関係

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撹乱の生じた林地における先駆性樹種の生育と水分特性の関係

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
作田 耕太郎(九州大学・農学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1996
概要(最新報告):
本研究の目的は、上層木に対する撹乱(大面積一斉皆伐や台風被害など)が生じた林地において埋土種子に由来して早期に侵入し、高い成長速度を示す先駆性樹種の生産特性と水分生理特性を明確にすることである。対象とした樹種は日本の暖温帯林の典型的な先駆性落葉広葉樹種のアカメガシワとカラスザンショウである。圃場において素焼きの鉢で生育させた両樹種の当年生実生苗を材料に用いた。1生育期間が終了する直前に成長量を測定し、スンプ法によって気孔の密度と大きさを測定した。さらに同化箱を用いて最大の光合成速度と蒸散速度および葉の水ポテンシャルの測定を行い、プレッシャーチャンバーによってP-V曲線を作成し、葉の水分特性値を求めた。 アカメガシワ、カラスザンショウともに当年生苗の分枝形態は単軸分枝型を示し、平均苗高はそれぞれ60cmと45cmであった。葉はともに大型であり、アカメガシワは卵形、カラスザンショウは奇数羽状複葉と形が大きく異なるが、葉序はともに7分の3であり葉数はほぼ同じであった。気孔サイズはカラスザンショウがアカメガシワより大きかったが、気孔の密度はアカメガシワがカラスザンショウよりも高く、またアカメガシワは葉の表側にも小型の気孔を保持していた。最大の光合成速度、蒸散速度はアカメガシワよりもカラスザンショウで高く、通水抵抗はアカメガシワで大きい値を示した。P-V曲線による葉の水分特性値からは、アカメガシワが乾燥回避型、カラスザンショウが乾燥耐性型であることが認められた。このように、気孔サイズと密度、葉の形、水分生理的特性値には差異が認められたものの、全乾重や乾物分配比には大きな差異は生じていなかった。今後、生育特性の共通点、相違点と実際のフィールドにおける両種の生存、生育との関係を調査することで、森林生態系における両種のより明確な位置づけが可能になると考える。 続きを見る
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