走査型粘弾性顕微鏡による高分子表面分子運動特性の評価

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走査型粘弾性顕微鏡による高分子表面分子運動特性の評価

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
戈 守仁(九州大学・工学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1996
概要(最新報告):
本研究では、高感度の表面分子運動特性評価法としての走査型粘弾性顕微鏡を開発し、高分子固体表面の分子運動特性の評価を行った。高分子固体の表面動的粘弾性測定は原子間力顕微鏡(AFM)を利用した動的ナノインデンテーション法に基づき行なった。有機固体表面の粘弾性関数を評価するために表面構造を制御した有機シラン混合単分子膜をモデル表面として用いた。本研究で開発した走査型粘弾性顕微鏡により、相分離構造を有する有機シラン混合単分子膜表面の粘弾性関数の二次元マッピングに成功した。また、(ポリスチレン/ポリビニルメチルエーテル)(PS/PVME)ブレンド系についてもAFMでは明確に識別することのできないドメインとマトリクスの界面をnmオーダーの分角能で評価できることが明らかとなった。 一方、走査型粘弾性顕微鏡を用いて、単分散ポリスチレン(PS)及びポリメタクリン酸メチル(PMMA)表面の動的貯蔵弾性率,E',および損失正接,tanδ,の分子量依存性を評価した。分子量約40k以上のPS表面はガラス状態であり、分子量が約40k以下になると、E'は分子量ともに低下し、まや、tanδは増加した。表面でのE'及びtanδの値より、分子量約40k以下のPS固体膜表面は、室温においてさえもガラス-ゴム転移状態あるいはゴム状態であることが明らかとなった。また、PMMA表面においても分子量約45k以下の試料では、分子量とともにE'は低下し、tanδは増加した。これらの結果から、分子量が低い場合には高分子固体表面の分子鎖熱運動性はバルク試料のそれよりも高いことが明らかとなった。 以上から、本研究で開発した走査型粘弾性顕微鏡は高分子表面分子運動特性評価法として極めて有効であることが明らかとなった。 続きを見る
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