電子移動反応を利用したDNA塩基配列における点突然変異の検出法の開発

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電子移動反応を利用したDNA塩基配列における点突然変異の検出法の開発

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
井原 敏博(熊本大学・工学部・講師)
本文言語:
日本語
研究期間:
1996
概要(最新報告):
塩基の置換、追加、欠失などがある部位では塩基のスタッキングが乱れている。塩基のスタッキング-π電子のカラム-がDNA上での移動に寄与しているならば、この変位部位(導線の断線に例えることができる)をはさむドナー-アクセプター間の電子移動反応は抑制されるであろう。 本研究では、DNA上での光誘起電子移動反応を利用し、均一溶液中における遺伝子中の点変異の検出法の開発を目的として以下の研究を行った。ここで電子ドナー(D)とアクセプター(A)は共にDNA結合性をもったものを使用した。最初にDとAの選択を行った。相補的な二本鎖DNA共存下、D-Aの種々の組み合わせで電子移動効率を比較した結果、インターカレータ性のもの同士の組み合わせの場合に最もDNAによる電子移動の促進効果が顕著であった。このことはDNA上での電子移動には、DNA塩基のπ電子との接触が重要であることを示している。次に、D-Aをそれら(インターカレータ同士)に固定して変異検出の実験を行った。具体的には、まず、種々の変異を含むオリゴヌクレオチドを化学合成した。これらの二本鎖オリゴヌクレオチド共存下、D溶液にA溶液を滴定してゆき、それに伴うDの蛍光の電子移動消光を観察し、得られた結果を共存させたオリゴヌクレオチドに関して比較した。その結果、ミスマッチ、AP部位(β-グリコシド結合が切れて脱塩基を起こした部位)を含むDNAの共存系では、相補的なDNAを用いた場合に比べ電子移動効率が有意に低下した。即ち、これらの変異が連続的なπ電子のスタッキングを乱し、電子の移動を抑制したものと考えられる。 本法は、均一系でRIに依らない簡便な新規遺伝子検出法の可能性を示唆するものであり、遺伝子診断の分野に寄与するところは大きい。 続きを見る
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