化膿性髄膜炎の免疫学的解析:デキサメサゾン療法の有用性と炎症サイトカインの検討

閲覧数: 3
ダウンロード数: 0
このエントリーをはてなブックマークに追加

化膿性髄膜炎の免疫学的解析:デキサメサゾン療法の有用性と炎症サイトカインの検討

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
大賀 正一(九州大学・医学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1995
概要(最新報告):
【背景】強力な抗生物質の開発にもかかわらず、小児化膿性髄膜炎の死亡率は最近低下せず、生存児の約30%に神経学的後遺症を残している。化膿性髄膜炎に対するデキサメサゾン(DEX)療法は、菌の破壊にともなう炎症性サイトカインの産生を抑制し神経障害を軽減させると考えられているが、その効果と適応については十分に明らかではない。 【目的】DEX療法の有用性を検討するため、小児化膿性髄膜炎20例の血清と髄液のインターロイキン(IL)-1β、および腫瘍壊死因子(TNF)を測定した。 【結果】1.化膿性髄膜炎初診時の髄液IL-1濃度は平均760pg/mlで、12/20例(60%)が対照群より高かった。TNFは平均1962pg/mlで、16/20例(80%)が対照群より高かった。一方、無菌性髄膜炎ではインターフェロン(IFN)γが有意に上昇していた。IL-1/TNF濃度は、初診時のけいれんおよびDICの有無に影響されなかった。2.髄液TNF濃度は、髄液細胞数および蛋白濃度との間に正の相関を、また糖濃度との間に負の相関を認めた。IL-1濃度はTNF濃度との間にのみ正の相関があった。3.化膿性髄膜炎20例をDEX使用群10例と未使用群10例に分け比較した。年齢、性、初診時の意識レベル、けいれん、DICの有無、検血所見およびIL-1/TNF濃度に差はなかった。DEX使用群の初診時髄液蛋白濃度が高値であった。DEX未使用群の2例およびDEX使用群の1例に後遺症を認めた。4.IL-1>200pg/mlかつTNF>1000pg/mlであったDEX使用群5例に神経学的後遺症はなかったが、同程度の濃度を呈したDEX未使用群の2例には後遺症を残した。TNFが>1000pg/mlのDEX使用群の7例中1例に難聴を残した。 【考察】髄液IL-1/TNFは急性期の症状を必ずしも反映しないが、これらが異常高値を示す例には後遺症が予測され、DEX療法が有用となる可能性も示唆された。 続きを見る
本文を見る

類似資料: