C型肝炎ウイルスの遺伝子型・感染ウイルス量と肝細胞癌発症リスクに関する疫学的研究

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C型肝炎ウイルスの遺伝子型・感染ウイルス量と肝細胞癌発症リスクに関する疫学的研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
田中 恵太郎(九州大学・医学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1995
概要(最新報告):
本研究では、患者対照研究の手法により、C型肝炎ウイルス(HCV)感染と肝細胞癌発症リスクの関連、特にHCVの遺伝子型・血中HCV-RNA量によって肝細胞癌発症リスクに差があるかどうか、に着目して検討を行った。第2世代抗HCV抗体(anti-HCV)の測定系として、immunoradiometric assay・recombinant immunoblot assayを用い、またpolymerase chain reactionによるHCV-RNAの検出・typingおよびDNAプロープ法による血中HCV-RNA量の定量を行った。患者群は昭和60年〜平成元年にかけて九大病院を受診した肝細胞癌患者91名・対照群は福岡市内某保健所の成人健診受診者410名である。当初、献血者からもanti-HCV陽性の対照者を選択する予定であったが、特に年令の点で適切な対照者を得る事が困難であった。Anti-HCV陽性率は肝癌群78%・対照群7%であり、anti-HCV陽性者の内、肝癌群80%・対照群83%に血中HCV-RNAが検出された。anti-HCV陰性の肝癌患者についても、1名にHCV-RNAが検出された。HCVの遺伝子型について検討すると、最も多いのは岡本分類II型であり、HCV-RNA検出者中、肝癌群の86%・対照群の60%を占めた。II型のHCVに感染した者の相対危険は、III型のHCVに感染した者(肝癌群11%・対照群28%)に比べて、3.8倍(95%信頼区間0.1-13.9;p=0.04)上昇していた。一方、血中HCV-RNA量については、肝癌群と対照群間で有意差に見られず、10Meq./ml以上の高濃度者は肝癌群9%・対照群24%と、むしろ対照群に多い傾向が見られた。以上の結果より、HCV感染者においてHCVの遺伝子型、特にII型が肝癌発症に重要な役割を果たしている可能性が示唆された。 続きを見る
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