イオン輸送蛋白質の系統的分析による腎疾患病態解析

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イオン輸送蛋白質の系統的分析による腎疾患病態解析

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
大久保 研之(九州大学・医学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1995
概要(最新報告):
1)尿沈渣細胞の分離: 腎疾患患者(尿細管性アシドーシス、糸球体腎炎、ネフローゼなど)の尿20mlを、1500rpm,5分間遠心し、得られた沈渣に対して5mlの氷冷リン酸バッファーを加えて良く洗浄し、Percollによる濃度勾配遠心法でおおまかに大型の扁平上皮と、小型円形の尿細管上皮細胞の分画に分けた。これらのうち前者からはゲノムDNAを、後者からはRNAを分離した(検体採取が迅速に行われた場合にはRNAの回収が可能であった。) 2)バンド3蛋白質のPCRとシークエンシング:腎臓には主に二種類のバンド3蛋白質(AE1, AE2)が発現していることが知られており、その発現には細胞特異性、極性がそれぞれに認められる。発現している蛋白質の遺伝子解析をPCRによって行う目的で、プライマーをエクソン部分に設計した。いずれもcDNAがクローニングされているが、ゲノム構造も解析されているのはAE1のみであり、その配列類似性によってAE2についてもエクソン部分を推測した。RNAをテンプレートとしたRT-PCRでは、各エクソンのみでなく、全エクソンを含む全長それぞれAE1 3.1kb, AE2 4.2kbのPCR産物を得ることにも成功した。ゲノムDNAをテンプレートとしたものでは、全ゲノムAE1 13kb, AE2 18kbを3〜5つの部分に分け、増幅することができた。現在AE2のゲノミ配列についてはシークエンシング進行中であるが、PCRの際いくつかのプライマーでは条件を変えても増幅できないことからエクソン-イントロンのジャクション部位と推測していた領域は、そうであることを確認した。患者由来のテンプレートによるPCRとその産物の解析も、同時進行しているが、現在までのところ異常を発現できた症例はいない(私信によると、イギリスのグループが尿細管性アシドーシスの一家系において、病態と連鎖していると思われるAE1の変異を検出し得たとのことである)。 3)H^+-ATPaseと水チャネルの遺伝子解析:尿の酸性化とその量については、陰イオン交換体以外にもH^+-ATPaseと水チャネルが関わっているため、これらについても2)と同様にして遺伝子解析を進めている。 4)尿細管上皮細胞のウェスタンブロッティング:尿沈渣より回収した尿細管上皮細胞はそのままSDS-PAGEサンプルバッファーに溶解し、全細胞蛋白質を用いた電気泳動一免疫染色(AE1のC末端領域に対する抗体、抗8.5K抗体で検出)を行った。約100kDaのAE1は検出可能であるが、120kDaのバンドとして染色されるはずのAE2は検出できなかった。AE2のみを認識する抗体を現在作製中。 続きを見る
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