コバルト-炭素結合を利用した有機合成反応

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コバルト-炭素結合を利用した有機合成反応

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Organic Synthesis Catalyzed by Cobalt Complexes with Co-C Bond
責任表示:
久枝 良雄(九州大学・工学部・教授)
HISAEDA Yoshio(九州大学・工学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1995-1996
概要(最新報告):
ビタミンB_<12>依存性酵素は炭素骨格の組み替え反応を含み、有機合成化学的観点から極めて興味深い。その活性中心はコリン環を配位子としたコバルト錯体であり、コバルト-炭素結合の開裂によるラジカル種の生成が本酵素反応の引き金となっている。本研究では天然のビタミンB_<12>を化学修飾した疎水性ビタミンB_<12>を合成し、これを用いたビタミンB_<12>酵素機能のシュミレーションを行った。またそのモデル錯体を用い、コバルト-炭素結合を利用した環状化合物の合成を試みた。 ビタミンB_<12>はN,N-ジメチルホルムアルデヒド中での電解により、容易にコバルト+1価に還元され、ハロゲン化物と反応してコバルト-炭素結合をもつアルキル錯体を形成する。そのアルキル錯体の光または電解によるCo-C結合の開裂により生成物が得られる。そこでビタミンB_<12>に特徴的な1,2-転位反応を環状化合物に応用し、アシル基の転位に伴う環拡大反応について検討した。5〜8員環化合物について電解反応を行い、-1.5V〜-2.0Vvs.SCEの条件で環拡大反応が効率よく進行することを見い出した。ESRスペクトル法による検討から、この反応がラジカル機構で進行しているものと結論した。 ラジカル種の生成を伴うこれらの反応をコバルト二核錯体を用いて行えば、2つのコバルト原子間を架橋したジアルキル錯体を経由して、コバルト-炭素結合の開裂による二端ラジカルを生成し得る。二核錯体のコバルト間距離が近ければ、この二端ラジカルは分子内結合し環状化合物が生成するはずである。そこで合成化学的に有用であるこの環状化合物の合成に焦点を当て、コバルト-アルキル錯体を鍵中間体とした新規有機金属錯体の開発を目指した。単核錯体としてCosta型錯体を用いて種々の反応条件を検討した結果、5員環化合物が生成する条件を見い出した。また、シッフ塩基を基本骨格とした新規二核化配位子を分子設計し合成したが、目標とした二核錯体を用いた反応について検討するには至らなかった。 続きを見る
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