血管弛緩薬による血管の細胞増殖制御に関する細胞分子生物学的研究:特に、環状ヌクレオチド情報伝達系の果たす役割について

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血管弛緩薬による血管の細胞増殖制御に関する細胞分子生物学的研究:特に、環状ヌクレオチド情報伝達系の果たす役割について

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
小林 誠(九州大学・医学部・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1995
概要(最新報告):
ラット大動脈平滑筋細胞の初代培養細胞を用いて、血管弛緩薬が血管平滑筋細胞の細胞周期制御におよぼす影響について検討した。細胞周期は、細胞周期特異的核抗原に対する単クローナル抗体の多重免疫蛍光染色によって、単一細胞レベルで同定した。また、逆転写PCR法によってプロトオンコジーンの発現を検討した。24時間の無血清培養によって、G_0期細胞を得た。血管弛緩薬・作動薬について以下の結果を得た。 1.細胞内サイクリックGMPを増加させて血管を弛緩させるニトログリセリンは、G_0期細胞の細胞周期やc-fos mRNAの発現には影響がない。一方、細胞内サイクリックAMPを増加させて血管を弛緩させるフォルスコリンは、細胞周期をG_0期⇒G_1期へ移行させ、c-fos mRNAの発現を増加させる。これらのフォルスコリンの効果は、Aキナーゼの活性化を介するものであり、また、チロシンリン酸化の関与が示唆された。ニトログリセリンおよびフォルスコリンは、共に血管平滑筋細胞の細胞質カルシウム濃度を低下させる。 2.新規降圧ペプチドであるアドレノメデュリンは、血管平滑筋の細胞質カルシウム濃度を減少させ、また、G蛋白質の活性化を介して、収縮装置のカルシウム感受性を低下させて、血管弛緩を引き起こす。さらに、アドレノメデュリンは、サイクリックAMP/Aキナーゼ系の活性化を介して、細胞周期をG_0期⇒G_1期へ移行させ、c-fos mRNAの発現を増加させる。この細胞増殖作用は、細胞質カルシウム濃度に非依存性である。 3.エンドセリン-1およびアンギオテンシン-IIは、血管平滑筋の細胞周期をG_1期⇒S/M期に進行させるプログレッション増殖因子である。また、UTPは、P2U受容体の活性化を介して、内皮依存性弛緩を引き起こすが、同時に血管平滑筋細胞のプログレッション増殖因子として作用する。 続きを見る
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