転写制御遺伝子群の発癌への関与

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転写制御遺伝子群の発癌への関与

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
林 健志(九州大学・遺伝情報実験施設・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1995
概要(最新報告):
発癌に関与する転写遺伝子群の作用機構に関わる数多くの遺伝子群を同定した。またこれらの遺伝子群の臨床的な癌における構造異常検索を行い、かつより多くの遺伝子構造異常検索のための実験系の確立に着実な成果をあげた。浜田は、転写関連の遺伝子で、かつがん抑制遺伝子であるWT1と相互作用する蛋白質のcDNAを酵母two hybrid法を用いて単離し、その性質を明らかにし、またWT1の白血病細胞増殖抑制作用を見いだした。中別府は、核内がん遺伝子産物△FosBがmRNAの安定化という新しいメカニズムによってサイクリンEとそのパートナーであるCDK2の発現を増加させ、細胞周期の回転、すなわち細胞増殖を引き起こし、これが細胞癌化を引き起こしうることを見いだした。松田は、がん遺伝子c-erbB-2の発現調節に関与すると思われる転写因子様の蛋白質のcDNA2個をサウスウェスタン法によってクローニングした。このうちの一個(toblと命名した)は細胞増殖抑制遺伝子btglと相同性を示すものであった。これ自身、細胞の増殖を抑制したが、この阻害は細胞周期依存的であり、CDK4等との相互作用によることを見い出した。森下は白血病原因遺伝子EVI-1の持つ2個のDNA結合領域はGATA/ETS結合領域と類似しており、これらの転写因子と相互作用することにより癌化を引き起こすと結論した。恒吉はホルマリン固定パラフィン包埋標本から効率よく標的DNAを増幅し、変異配列を検索する実験法を確立し、これを利用して平滑筋肉腫、大腸癌各数十例でのp53の異常を検索した。またこの結果と臨床病理学的データ、およびp53蛋白質の免疫染色の結果を総合し、診断への応用について検討した。林は遺伝子構造異常の大規模検索法として、PCRチューブ内での極めて単純な操作のみで行える増幅産物のポストPCR蛍光標識法を開発し、さらにキャピラリー電気泳動式DNAシークエンサーを用いた高度に自動化された非RIのPCR-SSCP法を確立した。さらに白血病細胞におけるp53遺伝子の突然変異検出に極めて有効であることを示し、今後臨床診断としてのDNA診断の実現にとって極めて重要な技術革新である。 続きを見る
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