溶融塩混合系の結合性と構造及びダイナミックス

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溶融塩混合系の結合性と構造及びダイナミックス

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
武田 信一(九州大学・理学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1995
概要(最新報告):
酸化物溶融塩V_2O_5の局所的な原子配置を詳細に調べる目的でX-線及び中性子線回折実験を、またこの系の動的性質を調べるために超音波吸収測定を行った。ヴァナジウム原子が中性子線に対し非可干渉性原子であるため中性子線回折から得られる構造因子は酸素-酸素の部分構造を反映したものであり、一方X線回折実験の結果はすべての構成原子間の相関を含む。従ってX線回折と中性子線回折とを組み合わせる事によりこれらの部分構造の詳細を調べることができる。その結果溶融塩V_2O_5はバナジウム原子を中心としたVO_4四面体を構造ユニットとして各ユニットがその頂点で結合したネットワークを形成していると考えられる。また音波吸収の温度の逆数に対する対数プロットは直線的依存性を示し、ネットワークを切る活性化過程を示唆する結果を得た。その活性化エネルギーは約0.51eVと見積もられ、電気伝導度の測定から得られた値に近い。音速測定から得られた断熱圧縮率の値は銀ハロゲン化物溶融塩に比べて1桁程度大きい値を示した。これらの結果は液体金属国際会議で公表してきている。この溶融塩V_2O_5のクラスター・ネットワークが示唆される液体系に付いて、より詳細な情報を得るため回転振動法により粘性測定を進めている。 イオン性液体におけるマクロな測定量とミクロなレベルでの結合状態や構造及び動的性質を調べる観点からAgを含む貴金属ハロゲン化物溶融塩を対象として中性子回折,EXAFS,超音波吸収,音速測定などの一連の研究を行ってきた.イオン結合性の強いAgClと共有結合性の大きいAgIとの混合系について結合性の変化と局所構造及び動的性質を調べている。AgCl-AgI混合系はAg(Cl_<0.43>I_<0.57>)組成近傍で融点極小を示す。この融点極小組成を中心に局所構造を調べるために中性子線回折、XAFS実験を、また動的性質を調べるために超音波吸収測定を行った。混合系の融点極小組成近傍ではQ〜1.1A^<-1>付近にクラスター形成を示唆するプレピークが成長する事、超音波吸収がその組成近傍で温度の上昇と共に増大する事が明らかになった。これらの結果の一部は液体金属国際会議を通じて公表してきている。現在これらの結果を結合性の変化、局所構造及びダイナミックスと関連づけて解析中である。 続きを見る
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類似資料:

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溶融塩・熱技術の基礎 by 溶融塩・熱技術研究会
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LiF-BeF[2]系溶融塩(Flibe) by 古川, 和男; 大野, 英雄(1943-)
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