ヘテロ原子含有ピッチ系活性炭素繊維の製造と活性化

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ヘテロ原子含有ピッチ系活性炭素繊維の製造と活性化

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Preparation and Activation of Heteroatom Containing ACF
責任表示:
光来 要三(九州大学・機能物質科学研究所・助教授)
KORAI Yozo(九州大学・機能物質科学研究所・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1995
概要(最新報告):
環境汚染は大きな問題に成っている。活性炭および活性炭素繊維(ACF)は排煙脱硫/脱硝能、脱臭や有毒ガス除去などの空気浄化能と産業廃水処理能があることが知られ、注目を浴びている。特に、窒素含有率が高い活性コ-クスやPAN(polyacrylonitrile)系ACFは、他の活性炭およびACFに比べきわめて高い性能を示すことが報告されている。一方、低脱硫能しか示さない活性炭でもNH_3,HCNあるいは含窒素化合物処理により窒素含有率を増加させると、顕著に脱硫能が向上することが見いだされており、表面窒素官能基が脱硫に重要であることが示唆される。脱硝反応でも表面窒素官能基が重要であることが多数報告されている。また、ACFを触媒としたジクロロエタンの脱塩化水素による塩化ビニルの合成においても、ACFの窒素含有率が触媒活性に比例することが報告されている。窒素含有芳香族化合物を原料として合成したピッチを原料として製造した活性炭素繊維(ACF)は塩基性が高く、上述の反応に優れた性質を有すると期待される。 本研究では九州大学と大韓民国の全南大学および忠南大学と共同して、AlCl_3を触媒として用い、数種の窒素含有芳香族化合物を原料としたピッチの重合と生成ピッチの構造解析および炭化性について調べた。さらに、HF/BF_3触媒を用い、キノリンおよびイソキノリンを原料とした含窒素ピッチの重合とACFの製造についても調べた。 以下に実施した研究項目を示す。1.出発物質(キノリン及びイソキノリン)の窒素位置の違いが含窒素ピッチの重合機能、含窒素ピッチの化学構造、または炭化特性にどのような影響を及ぼすかを調べるた。2.イソキノリン-ピッチは塩基性が高く活性炭素繊維原料として優れた物性を持つと期待されるが、ピッチ収率が低い。ニトロエタンあるいはニトロベンをAlCl_3との共触媒として用い、イソキノリンのピッチ収率を上げる研究をした。3.二つの窒素の位置がそれぞれ違う三種類の含窒素環化合物、ジアザナフタレンを原料とする含窒素ピッチの重合と炭化において、窒素位置の違いが重合反応性及び炭化物の物性に及ぼす影響を調べた。4.HF/BF_3触媒を用い、キノリンおよびイソキノリンを原料とした含窒素ピッチの重合とACFの製造について調べた。 この結果、以下の結果が得られた。1.キノリン-ピッチは高い収率と窒素含有量を呈するが、イソキノリン-ピッチは収率が低く、重合反応中、多くの窒素が脱離している。また、生成コ-クスの光学組織もキノリン-ピッチが流れ性異方性組織を、イソキノリン-ピッチはモザイク組織を呈するなど、すべての物性が著しく異なることを見い出した。出発原料の窒素位置の違いが生成ピッチやコ-クスの物性に強く影響することを明らかにした。2.α位置の窒素をもつ含窒素環化合物はカオチン重合によってナフテン構造を含む中間体が生成し、脱窒素反応もおこらず、異方性コ-クスが生成するが、β位置の窒素は塩基性が強いのためAlCl_3と錯体を形成し、カオチン重合が進まず、開環反応による脱窒素が起こると考えられる。また、β位置の窒素の塩基性は窒素含有量に対してα位置の窒素より10倍程度高いことを明らかにした。3.ニトロエタンあるいはニトロベンゼンをAlCl_3対して0.1から0.3モル比添加することによってピッチ収率、分子量、窒素含有量、炭化収率やコ-クスの塩基性を向上させることが達成された。また、ニトロエタンとニトロベンゼンを添加することによってコ-クスの光学組織が完全な等方性組織に変わることも見い出し、等方性コ-クス製造の反応にも期待される。4.HF/BF_3を触媒として用い、合成したキノリン、イソキノリン-ピッチは紡糸性が良く、高い塩基性のコ-クスを生成することから活性炭素繊維のプレカーサーとして期待される。5.キノリン、イソキノリン-炭素繊維は市販の汎用炭素繊維と同程度または、優れた機械的物性を示した。また、キノリン、イソキノリン-活性炭素繊維は市販の活性炭素繊維(PAN系とピッチ系)より塩基性が高く、特にキノリン-活性炭素繊維はPAN系活性炭素繊維より1.5倍程度のSO_2吸着量を示し、触媒あるいは吸着材としての良い活性と性能が期待できる。 続きを見る
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