虚血再灌流障害と脂質過酸化反応の抑制に関する研究-開心術および心保存への応用-

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虚血再灌流障害と脂質過酸化反応の抑制に関する研究-開心術および心保存への応用-

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
森田 茂樹(九州大学・医学部・講師)
本文言語:
日本語
研究期間:
1995
概要(最新報告):
【目的】Lazaroid U74500Aは活性酸素によって引き起こされる脂質過酸化反応を強力に抑制し,虚血再灌流障害を軽減することが知られている。我々は,今までにウサギの摘出灌流心モデルにおけるU74500Aの心虚血,心保存に対する心筋保護効果を報告してきた。今回,大動物における効果を検討するために,雑種成犬による同所性心移植モデルを用いて,24時間単純浸漬心保存に対するU74500Aの効果を検討した。【方法】University of Wisconsin (UW)液による1℃,24時間単純浸漬保存の後,人工心肺下に同所性心移植を施行した。U74500Aを保存前と再灌流直前に10mg/kgずつ投与した群(L群;n=6)と非投与群(C群;n=6)とに分け,比較検討した。再灌流60分後に人工ペーシング下に人工心肺より離脱した。コンダクタンスカテーテルとカテ先圧トランスデューサーを左心室に挿入し,右心バイバス下に左心室圧-容積ループを作成した。右心バイパスの流量を調節して前負荷を変化させることにより複数のループを作成し,負荷非依然性の左心室収縮能の指標であるEmax(収縮期末期圧-容積関係の勾配)とPRSW (preload recruitable stroke work;心仕事量-拡張期末期容積関係の勾配)を算出し,移植後の心機能の指標とした。また,再灌流180分後の冠静脈血中のCK-MB, lipid peroxide (LPO)を測定した。【結果】全例,カテコラミン非使用下に人工心肺からの離脱が可能であった。L群のEmax, PRSWはC群より有意に高値を示した(Emax; L群7.2±3.1mm Hg/ml, C群3.8±2.0mm Hg/ml,p=0.049: PRSW L群42.7±12.3mm Hg,C群20.5±10.4mm Hg p=0.014)。 L群においてCK-MB,LPOは有意に低値を示した(CK-MB;L群88±73ng/ml, C群292±163ng/ml, p=0.019: LPOL群0.05±0.39nmol/ml,C群1.74±1.77nmol/ml, p=0.046)。結果は平均値±標準偏差で示した。本実験系で計測した正常犬6頭のEmaxは8.2±4.8mm Hg/ml, PRSWが83.4±27.2mm Hgであった。【結論】雑種成犬を用いた同所性心移植モデルにおいて,Lazaroid U74500Aの保存前,再灌流時の投与は,虚血再灌流障害を軽減し,24時間単純浸漬心保存に対し有効であった。 続きを見る
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