歯周病原生プロテアーゼの構造と機能および病態

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歯周病原生プロテアーゼの構造と機能および病態

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Structures and Functions of Periodontopathogenic Proteinases
責任表示:
山本 健二(九州大学・歯学部・教授)
YAMAMOTO Kenji(九州大学・歯学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1994-1995
概要(最新報告):
一生涯、自分の歯でものを食べたいという欲求が強くなる一方で、歯の喪失を引き起こす歯周疾患は確実に年齢とともに増加している。本疾患は歯周組織の破壊とそれに引き続いて起こる歯槽骨の破壊を最も重要な病態としており、病原性因子が宿主側の防御系を破壊することによって発症するものと考えられている。本研究は、歯肉縁下プラーク中に存在する嫌気性グラム陰性細菌Porphyromonas gingivalisに注目し、その産生する主要なプロテアーゼの病原性について検討したものである。具体的には、本菌の産生する主要なプロテアーゼを分離精製し、それらの性状を解析するとともに、当該酵素の一次構造を明らかにすることを目的とした。また、当該酵素の生体防御系に対する障害活性の有無と障害機構の解析、および歯周疾患の臨床症状に伴う歯肉溝滲出液中の酵素量の動態と抗体価の測定などが併せて検討された。その結果、以下のようなことが明らかとなった。(1)P. gingivalisの培養上清には主要なプロテアーゼとしてアルギニン残基とリジン残基にそれぞれ特異的なシステインプロテイナーゼが同定され、その特性からそれぞれArg-gingipainおよびLys-gingipainと命名された。(2)両酵素のうち、まずArg-gingipainが精製され、詳細な性状解析が行われた。本酵素はタイプIコラーゲンをはじめとする数多くの生体蛋白質に対して強い分解能を示し、歯周組織の直接破壊に関与することが示された。(3)両酵素の遺伝子がクローニングされ構造解析が行われたた結果、両酵素の遺伝子産物はともに4つの機能ドメイン(シグナルペプチド、N末端プロペプチド、プロテアーゼドメイン、C末端プロドメイン)から成っていることが明らかにされた。(4)Arg-gingipain遺伝子を完全に欠損させた変異体の作製に成功し、それらの性状を野生株と比較することによって、本酵素が生体防御系の破壊や歯周組織の直接破壊などにおいて中心的役割を果たしていることが明らかとなった。(5)歯周炎患者血清中には症状の応じてArg-gingipain対する抗体活性の上昇が見られ、本疾患に羅患していない乳幼児の血清中にはまったく認められなかった。(6)歯肉溝滲出液中のArg-gingipain量は臨床症状に相関して増大することが判明した。以上の結果から、少なくとも本菌の産生するArg-gingipainは重要な病原因子であることが明らかとなった。 続きを見る
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