不随意運動に対する後腹側淡蒼球手術と大脳基底核機能の微小電極法による分析

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不随意運動に対する後腹側淡蒼球手術と大脳基底核機能の微小電極法による分析

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Posteroventral pallidotomy for movement disorders and microrecording in the basal ganglia
責任表示:
島 史雄(九州大学・医学部・助教授)
SHIMA Fumio(九州大学・医学部・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1994-1995
概要(最新報告):
1)無動を主訴とするパーキンソン病275例、種々の特発性ジストニア21例、その他の不随意運動9例にたいしてMRIまたはCT誘導による後腹側淡蒼球手術を行った。 2)本手術は、パーキンソン病における無動症をはじめとして、姿勢異常、筋固縮、振戦、ジスキネジ-に有効であることを確認した。若年性パーキンソン病、すくみ足歩行の著しい症例に対しては両側手術が必要な場合が多く、一期的に両側手術が可能であった。 3)後腹側淡蒼球手術は特発性ジストニアのうち舌、躯幹、下肢に分布する症例に有効であり、視床手術が顔面と上肢末梢部の症状に効果を示すのと対照的である。特に10歳以前に発病した小児捻転ジストニアは視床手術では改善しにくく、淡蒼球手術で劇的な効果があることを見出した。 4)術中微小電極法により、寡動の著しいパーキンソン病では、線条体の基礎的背景活動が低下しており、淡蒼球内節では著しく亢進していることが多く、捻転ジストニアでは、線条体と淡蒼球の基礎活動は共に高いことを観察した。 5)微小電極法により、淡蒼球内節に随意運動または不随意運動に関連した運動関連ニューロンが倒立した局在を示し、この部位に限局した凝固が不随意運動に対してもっとも手術効果があった。 6)淡蒼球内節は、視床運動核だけではなく脳幹網様体にも両側性にGABA作動性の抑制線維を投射していることが知られている。本研究により後腹側淡蒼球手術の神経機構は淡蒼球-視床路ではなく、淡蒼球-網様体路と深く関与していることが推定される。パーキンソン病の無動や姿勢異常については、淡蒼球内節手術により脳幹網様体のうち歩行や姿勢反射の中枢として知られている脚橋核の脱抑制で説明できるが、振戦やジストニアなど陽性運動徴候に対する手術効果は促通線維の存在も想定される。 7)淡蒼球-網様体路は淡蒼球-視床路と比較してより早くから発達する神経回路と考えられているが、10歳未満に発症するジストニアは躯幹、下肢に広がりやすく淡蒼球手術が劇的な効果を示すことから、特発性小児ジストニアの発症機構において淡蒼球-網様体路の占める役割の大きさが示唆された。 続きを見る
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類似資料:

11
ウェクスラー家の選択 : 遺伝子診断と向きあった家族 by Wexler, Alice, 1942-; 武藤, 香織; 額賀, 淑郎
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ウェクスラー家の選択 : 遺伝子診断と向きあった家族 by Wexler, Alice, 1942-; 武藤, 香織; 額賀, 淑郎