体外循環時のサイトカイン及び接着因子による組織障害発生メカニズムの解明

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体外循環時のサイトカイン及び接着因子による組織障害発生メカニズムの解明

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
安井 久喬(九州大学・医学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1994-1995
概要(最新報告):
【目的】心臓外科手術時、外因系凝固および全身炎症反応は惹起され、それらは術後の臓器障害発生の一因と考えられている。今回我々は、その活性化が体外循環のみによるものか、加えて肺虚血再灌流障害により生じるのかを検討するために家兎人工心肺モデルを作製し、外因系凝固の開始因子である組織因子(TF)およびIL-1β、IL-1raの組織内発現を検索した。 【方法】家兎24羽を用い以下4群(各n=6)を作製した。A群:左室-左大腿動脈バイパス群、B群:肺動脈遮断、右房-左大腿動脈完全バイパス群、C群:Argatroban(60μg/Kg/min)持続点滴静注+肺動脈遮断、右房-左大腿動脈完全バイパス群、D群:対照群。全群へパリン(15mg/Kg)下に常温体外循環を行なった。60分間最大流量にて施行後、30分間補助循環を行い終了した。体外循環終了後150分にて屠殺し、肺を灌流・注入固定した。組織標本にて光顕1視野あたりの胞隔内の多形核白血球(PMN)数、血栓数、TF、IL-1β、IL-1raの発現細胞数を測定した。 【結果】体外循環終了後よりB群にて、有意に肺血管抵抗は上昇し、実験終了時には、実験開始前値の約2.5倍となった。B群では著明な、末梢血白血球の増加および血小板の低下を認めた。A群では血栓形成頻度及びTF陽性細胞数の増加を認め、B群ではそれらは顕著に増加し、肺動脈の収縮を招来していた。またIL-1β陽性細胞数の増加も認めた。C群は、有意にPMNの集簇および血栓形成を抑制したが、TFの陽性細胞数に差を認めなかった。 【結語】体外循環は外因系凝固の活性化を生じ、肺虚血再灌流が加わることにより、より強い炎症反応および凝固活性化が惹起された。Argatrobanは血栓の形成及び炎症反応の抑制に有効であり、これらの肺障害の発生に、トロンビン活性が重要な役割を担っており、その制御は効果的な治療法の一つと考えられた。 続きを見る
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