生体内酸化反応をモデルとした新規サレン錯体の合成と不斉酸化反応への応用

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生体内酸化反応をモデルとした新規サレン錯体の合成と不斉酸化反応への応用

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
入江 亮(九州大学・理学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1994
概要(最新報告):
生体内酸化反応では、酸素分子から酸化反応の活性種であるメタル-オキソ種への変換がメタールヒドロペルオキシドを経て進行することが知られている。 そこで生体内酸化反応をモデルとした新規サレン錯体合成の基礎的な知見を得るために、過酸化水素によるヒドロペルオキシドを経由する反応の可能性を検討した。この結果軸配位子としてN-メチルイミダゾールが存在すれば、過酸化水素の分解が生じるものの、目的のエポキシ化が進行することが分かった。 更に過酸化水素を過剰に用いて気質濃度を高くすれば、エポキシドの収率が向上することが分かった。以上のように、生体内酸化反応と非常に似た反応機構で、サレン錯体触媒不斉酸化反応を行えることを明らかにすることができた。 そこで次に、分子内に軸配位子および塩基を有するサレン錯体の合成を検討した。サレン錯体触媒の不斉誘起機構から、Cl"(2")位への軸配位子および塩基の導入は気質の触媒への接近を妨げることが予想されたので、当初の計画を変更してC8(8')位に導入することとした。これまでのところサレン錯体の合成には至っていないが、2-メトキシ-6-メチルアセトフェノンを鍵合成中間体とする新しい合成ルートを開発することができた。この合成法は、中間体のカルボニル基への付加反応を利用して様々な側鎖を導入することができ、非常に柔軟性の高い方法である。また最近、軸不斉ビナフチル骨格を有するサレン錯体が極めて高い不斉誘起能を示すことを見いだした。この錯体は2,2-ビナフトールから合成することができ、その一つの水酸基を手掛かりとして様々な置換基の導入が可能である。現在、このタイプのサレン錯体の合成も検討中である。 今回サレン錯体を用いて生体類似の反応機構で不斉酸化を行えることを示すこたができたので、上で述べたようにより生体系により近いサレン錯体触媒の構築を更に検討中である。 続きを見る
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