HLA結合ペプチドの解析による癌細胞抗原群の同定

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HLA結合ペプチドの解析による癌細胞抗原群の同定

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
上川路 信博(九州大学・生体防御医学研究所・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1994
概要(最新報告):
主要免疫において重要な役割を担っている細胞障害性T細胞は、HLA-クラスI分子結合した8から10アミノ酸からなる細胞質由来のペプチドを認識する。癌細胞では、種々遺伝子の異常が知られているが、遺伝子の異常により新たに発現する蛋白は免疫応答のターゲットになると考えられる。我々は、大腸癌細胞株の活性化Ki-ras遺伝子をknockoutし正常にKi-ras遺伝子のみを発現した細胞株を樹立しており、Ki-rasの点突然変異により、増殖速度の減少、形態の変化、ヌードマウスへの造腫瘍特性の消失などの腫瘍特性が消失を観察したことから、活性化Ki-rasが腫瘍特性に関与する蛋白の発をが変化させると考えた。そこで、活性化Ki-ras遺伝子をKnockoutし、正常Ki-ras遺伝子のみを発現した大腸癌細胞株と、活性化Ki-ras遺伝子を有する親株上のHLAクラスI結合ペプチドを比較し、活性化Ki-rasの発現に伴い出現してくるHLAクラスI結合ペプチドを質量分析計を用いて検索した。10^9の細胞よりHLAクラスI分子を精製し、両者の細胞を比較したところ、活性化Ki-ras遺伝子を発現した大腸癌細胞株にのみ認められた、HLAクラスIペプチドとして、m/zが384(推定質量数1150)、421(推定質量数841)、473(推定質量数955)の3つのペプチドイオンが観察された。これらのペプチドは、活性化Ki-rasの発現している腫瘍特性を有している親株のみに認められたことから、大腸癌特異的T細胞株を誘導できる可能性が考えられる。今後、さらに、細胞数を10^<10>スケールにスケールアップして再現性を確認すると同時にこれらのペプチドのアミノ酸配列の同定を試みたい。 続きを見る
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