C型肝炎ウイルスの感染経路に関する疫学的研究

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C型肝炎ウイルスの感染経路に関する疫学的研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
廣畑 富雄(九州大学・医学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1994
概要(最新報告):
本研究では、1984年に開始された宮崎県における一般住民の追跡研究を基盤として、C型肝炎ウイルス(HCV)の感染経路特に夫婦間感染に関する検討を行った。まず、横断的研究として、第8回検診(1991〜1992)を受診した213組の夫婦の血清について、第2世代抗HCV抗体、polymerase chain reactionによるHCV-RANの検出・typingにより、夫婦間のHCV感染の集積性を検討した。抗HCV抗体陽性率は夫16%。・妻20%と高率であった。夫の陽性率は、妻が陽性の場合41%・妻が陰性の場合11%であり統計学的に有意差が見られた(p<0.0001)。また、妻の陽性率は、夫が陽性の場合49%・夫が陰性の場合14%であった(p<0.0001)。夫婦共に抗HCV抗体陽性であった17組の夫婦の内、5組が夫婦ともHCV-RAN陽性だったが、genotypeが一致したのは1組のみだった(岡本分類genotype IV)。また、一方の配偶者のHCV-RNAの有無は、他方の配偶者の抗HCV抗体陽性率に影響を与えておらず、特定の夫婦におけるHCV感染の集積は、何らかの外的な感染源による可能性が示唆された。次に、これらの夫婦の過去の血清(第1〜7回検診)を検討することにより追跡研究を行った。抗HCV抗体が、夫陰性・妻陽性の夫婦23組、夫陽性・妻陰性の夫婦16組を平均5.4年間追跡した結果、2件のseroconversionが観察された。この内、1件のseroconversionは夫婦間のgenotypeが異なっており、またもう1件は相手側のHCV-RNAが陰性である場合のseroconversionであり、夫婦間感染からによるものとは考えにくかった。 この結果、先の横断的研究から他の要因との関連を検討した結果、居住歴(小学校時代に同じ場所に住んでいた:オッズ比5.3)、手術歴(オッズ比2.1)が統計学的に有意なリスク要因であり、輸血歴・飲酒歴・喫煙歴との関連は明らかでなかった。また、他の感染症の血清マーカー(抗HBc抗体・抗HA抗体・抗HTLV-I抗体・梅毒反応)と抗HCV抗体の関連を検討した結果、抗HA抗体のみが有意に関連していた(オッズ比2.2)。この意義は、現時点では不明であり、今後検討する予定である。 続きを見る
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