毒腺アイソザイムの加速進化

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毒腺アイソザイムの加速進化

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
大野 素徳(九州大学・理学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1994
概要(最新報告):
ハブ(徳之島)毒腺ホスリバーゼA_2(PLA_2)アイソザイムはリン脂質分解のほか多様な生理機能(筋懐死、筋収縮、浮腫形成など)をもつことが明らかとなってきた。6腫のハブ毒腺PLA_2アイソザイム遺伝子(4個のエクソンおよび3個のイントロン共通構造)の塩基配列を比較すると、(1)タンパク質翻訳領域(シグナル配列を除く)の相同性がイントロン並びに5′及び3′非翻訳領域より、20〜30%低い、(2)翻訳領域のコドンの第1、第2及び第3位の塩素の置換率が32、30及び29%で、第1及び第2位の置換率が異常に高い、(3)翻訳領域において、非同義座位の塩基の相速度K_Aの同義座位の塩基の相違度K_Sに対する比が1に近いか大きい(一般のアイソザイムでは0.2程度)、(4)翻訳領域の非同義置換が全域(シグナル配列領域を除く)に及ぶ、ことがわかった。以上のことは、ハブ毒腺PLA_2アイソザイム遺伝子が、中立説に従わず、加速進化していることを示す。これらのことより、“毒腺PLA_2アイソザイム遺伝子は、多様な生理機能の獲得のために(毒を強める効果)、適応的に進化する"という作業仮説を立てた。 平成6年度の研究は、上述の作業仮説と加速進化のマムシ科ヘビ毒腺PLA_2アイソザイム遺伝子における普遍性を証明することを目的とする。このためマムシ科に属するグリーンハブ(台湾)の毒腺PLA_2アイソザイム遺伝子のクローニングを行い、塩基配列の数理解析(Miyata-Yasunaga法)を行った。グリーンハブ毒腺PLA_2アイソザイム遺伝子はハブ毒腺PLA_2アイソザイムと同じ構造をもつことがわかった。4種のグリーンハブ毒腺PLA_2アイソザイム遺伝子の種内比較及びハブ毒腺PLA_2アイソザイム遺伝子との種間比較を行った。種内、種間比較ともK_A/K_2値は1に近いか1より大きく。グリーンハブ毒腺PLA_2アイソザイム遺伝子もタンパク質翻訳領域において加速的に進化しており、そしてこの加速進化はマムシ科ヘビ毒腺PLA_2アイソザイム遺伝子に普遍的であることが明らかとなった。 続きを見る
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