質量選別したクラスター内の光誘起プロトン移動

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質量選別したクラスター内の光誘起プロトン移動

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
西村 幸雄(九州大学・機能物質科学研究所・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1994
概要(最新報告):
トロポロン(TRN)を溶質分子,希ガス原子,N_2,CO,炭化水素,水を溶媒分子(M)とするクラスターについて、超音速ジェット中で電子スペクトルの測定を行った.O_0^0遷移におけるプロトントンネリング(PT)分裂幅を決定し、分子間相互作用がプロトントンネリングに与える影響について検討した.さらに,分子間ポテンシャル及び安定配座をLennard-Jonesの(12,6)型ポテンシャルを用いる経験的な計算あるいは非経験的な理論計算により求めた.クラスターのO_0^0遷移のTRNのO_0^0からのシフト値は,Mの文極率に対して直線的依存性を示した。このことよりTRNと分子との相互作用が主として分散力により支配されていると結論した.TRNとMとの1:1のクラスターでは,(1)すべてのMに対して分裂幅|Δ_0'-Δ_0"|はTRNの値より小さくなる.(2)Mの分極率と|Δ_0'-Δ_0"|との間には直線的な相関はない,(3)希ガス,メタンはPTに対して大きな影響を与えない,(4)N_2,CO等の分極率の異方性が大きい分子及び分極率の大きい分子(CF_4,CCl_4)はPTに対して大きな影響を与え,特に後者の分子では|Δ_0'-Δ_0"|を著しく減少させる,(4)TRNと水分子は水素結合型のクラスターを形成し,PTは観測されない.1:2クラスターについては,(1)KrとXeのくらすた-では,分裂幅は,TRNより僅かに増加している,(2)分子とのクラスターでは,1:1クラスターより分裂幅が減少し,減少の度合いは2個の分子がTRN分子面の片側に結合したクラスターの方が大きい.クラスターの分子間振動数は,15〜50cm^<-1>であり,プロトン移動モードの振動数に比べて著しく小さいので,分子間振動とプロトン移動モードとの直接的な結合は生じなであろう.したがって,分子間振動は,低振動数の分子内振動モードと結合し,トンネリング分裂に影響を与えている.さらに,理論計算によりクラスターの安定配座及び安定化エネルギーを評価した.これらの結果より,プロトン移動座標に対するポテンシャルの対称性並分子間相互作用の大きさと異方性が,プロトントンネリングに対して大きな影響を与えることを明らかになった. 続きを見る
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